中国

牛肉玉米餅 niu rou yu mi bing [牛肉炒めコーンパンケーキ添え]

牛肉玉米餅 niu rou yu mi bing [牛肉炒めコーンパンケーキ添え]
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玉米yumiはトウモロコシを指す中国語。別名で玉蜀黍や包谷、棒子などという呼び方もあります。餅は粉にした穀類を練って作った料理を指し、この場合はトウモロコシと小麦を練って作った生地をフライパンで焼いたパンケーキのことです。
牛肉と野菜を砂糖と醤油ベースで炒めた物にトウモロコシの入った黄色いパンケーキが添えられた料理で、パンケーキが意表を突いて甘い。
おかずなのにおやつみたいにも感じる不思議な料理です。

牛肉玉米餅 野菜と牛肉の炒め物 トウモロコシのパンケーキ添え牛肉玉米餅 野菜と牛肉の炒め物 トウモロコシのパンケーキ添え

トウモロコシのパンケーキでおかずを食べる。

玉米餅 トウモロコシのパンケーキ玉米餅 トウモロコシのパンケーキ

トウモロコシはご存じ、アメリカ大陸が原産の穀物です。
中国大陸にやってきたのも明の時代と、新参者の部類です。
しかも人の食べ物としてではなく家畜の餌として使われるもので、かつては小麦粉が買えない貧しい人が小麦の饅頭の代りに、玉米で作った窩頭を食べていたそう。
 
冷めるとバサバサしてのどにつかえると聞いて、ふとアフリカのウガリ(トウモロコシの粉をお湯で練った主食)を思い出しました。(食べたことないけど。)

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その貧民の食べ物が躍進したのが西太后の時代。
義和団からの逃走中、食べ物がなくなり農家からわけてもらったのが窩頭で、北京に戻った後に料理人に作らせたのだそうだ。
その時に栗の粉、大豆の粉、砂糖などを混ぜて作ったのが小窩頭というお菓子。現在でも素朴な味として親しまれています。
 
写真の玉米餅は小窩頭のみたいにアレンジしてあって、小麦粉、砂糖などが入っているため、ふわふわのお菓子みたいです。
きっと食材不足だった昔はトウモロコシのみで作っていたんだろうなぁと想像したりもする。
 
中国東北地方はトウモロコシの一大産地で、東北の田舎料理を出すお店にいくと
主食のひとつとして玉米餅を食べることができます。
片面焼きのホットケーキって感じなので、しょっぱいおかずと食べるのが不思議な感じ。
 
しかし、大部分のトウモロコシはやっぱり家畜の飼料かバイオ燃料用なんだそうで、
中国ではトウモロコシの地位は低そうだなぁと思いました。
ま、日本でもそれは同じか。
 

向陽屯

向陽屯の外観向陽屯の外観

長春市陽路 433号 tel:88982876
 
長春にある中国東北地方の田舎料理を出すお店。
店内は壁中にトウモロコシが張り巡らされていたり、田舎ッぽい雰囲気が演出されています。
料理はどれもこれも醤油や砂糖がこく、まさに田舎料理ですが、日本人の家庭でもよく食べられていそうな味つけです。
料理がことごとく茶色かったですけど(笑)。
ロバ肉の餃子などは珍しいのでオススメです。