インドネシア

ポテン(タペ) poten [発酵米のお菓子]

ポテン(タペ) poten [発酵米のお菓子]
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タペまたはタペイというのは茹でたキャッサバ芋か蒸し餅米から作る甘い発酵食品で、キャッサバや米が冷めたところに麹を加え、容器や葉で包んだ後、発酵させて作ります。写真はロンボク島のササック族の割礼のお祝いでいただいたもので、曰く、「ポテン」とのことである。ササック族の言葉でタペをポテンというか、はたまたタペに比べて発酵が進んでいる感があるため、その状態をポテンと言うのかと推測。
ほんのりアルコール臭がする甘くて素朴なお菓子です。

ポテン(タペ) 発酵米のお菓子ポテン(タペ) 発酵米のお菓子

発酵米のおやつ。ほんのりアルコール臭がします。

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このお菓子は少量とはいえ、アルコール成分が含まれています。
アルコール度は例えば日本の甘酒程度で、強くはありませんが、イスラム教徒が大半のインドネシアで、ムスリムのササック族。
その上、イスラム男児の伝統行事である割礼の儀式の席上です。
それでも禁忌の対象になっていないところが興味深い。
 
しかもさらに発酵を進ませると完全なるお酒ができあがりますが、その酒も飲むんですよね~、ササック族の人たちって。

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想像するに、私は麹菌を使った食文化の方が先にあって、イスラム教が島に普及しだした時期が後なのではないかと。
 
ポテン自体はほんのり甘く、お酒の香りがかぐわしいデザートで、日本の甘酒よりも癖が強くなくて食べやすいです。
酒と甘さのバランスが、日本酒メーカーが出している日本酒ゼリーのような塩梅で、上品な仕上がり。
 
老若男女制限なく食べられるお菓子というのも納得かな。
オパオパ(写真右下のでっかい米せんべい)などの揚げ物の口直しに食べるのもいいかも。