テロールtelurは卵、ダダールdadarはフライパンに広げて生地を焼いた料理のこと。これは卵のダダールということで卵焼き(オムレツ)のことです。(クレープ状の菓子などもダダールです。)
インドネシア風の卵焼きは刻んだネギや玉葱、ニンニクなどを溶いた卵液にぶち込み、油を引いたフライパンで焼き揚げたもので、ピリ辛のサンバル(トマトベースの唐辛子ペースト)を付けながら食べるのが定番です。
可もなく不可もなく、誰もが普通に食べられる料理です。
インドネシアの卵焼き
卵を生で食べる日本人としては中が半熟でふわふわを期待しますが、それこそ完全にしっかり火が通されます。
東南アジアの卵は生で食べるとおなかを壊す場合があるので、卵焼きに完全に火を入れることは必須なのでしょうね。
油もたっぷり使って焼かれるので全体にぱさぱさっとしていて、こういう料理だと思えば美味しいし、日本のオムレツやだし巻きみたいにふわふわが好きな人はいまいちと感じるかもしれません。
ネギなどの野菜だけのシンプルな卵焼きはホテルの朝食やロスメンの食事で出てくることが多いです。
またテロールの前後に材料名で、その材料入りの卵焼きになります。
一般的なのがタフ・テロールで、豆腐入りの卵焼き(卵とじ)です。
この場合、卵は主役ではなく材料を包み込む脇役という感じ。
ただし、卵が入った衣をつけて揚げた天ぷらも同じ言い方ですし、イカン・テロールといえば魚卵だし、雰囲気で読みとってください。
ちなみにテロール・マタ・サピ が目玉焼き(mata sapi=牛の目)、テロール・アドゥク(aduk=混ぜる)がスクランブルエッグです。
卵の焼き方が選べる場所では英語が通じますが、ご参考まで。