麺線mian xianとは小麦粉で作った細長い麺のこと。小麦粉に水と塩を加えながら練った後、細長く伸ばしていったものでいわゆる日本の手延べ素麺に似ています。
汁麺、汁なしの炒め麺のどちらにも使われますが、こちらは麺線を醤油ベースの鰹だしのスープで煮込んでとろみをつけた後トッピングに牡蠣をのせた物。
サッパリとした鰹だしがじんわりと胃にしみ込んできておなかに優しく、懐かしいような深いうまみを感じさせる麺料理です。
台湾の麺線ってどんな食べ物?
台湾の麺線は日本の素麺と見た目は非常によく似ています。
味わいも似たような物だろうと思いきや、台湾のものは麺が粉っぽい。
麺のコシ(弾力)は充分あるのですが、麺のうまみが足りない。
どうも練り方と塩加減、寝かせる時間が日本とは違うようで、素麺と同じように冷たいめんつゆで食べようとすると、小麦粉っぽい後味が残りました。(メーカーによるかもしれませんが。)
また麺が長めにカットしてあるため麺同士が絡みまくります。
ずるずるずるっとのどごし良く食べる様には作られていないようです。
この麺は煮込んだり、充分炒めた時に本領を発揮するようで、煮込んでも煮くずれたりびよんびよんに伸びたりしません。
熱々のスープやタレを絡めながら食べるのが美味しいです。
台湾のお店では鉄鍋にドロドロにとろみがついた麺線が入り、それをひたすら煮込んでいます。
とろみが強いのでなかなか冷めず、特に冬に食べると体の芯から温まるのでとても美味しいです。台湾も冬の夜は結構冷えるんですよ。
とろとろの鰹だしのスープと麺を絡めながらずるずると頂くと、のどから胃まで熱々の状態で滑り落ちていくのが体感出来て、まさに五臓六腑に染み渡る感じ。
そして、外国で鰹だしのスープを頂けることに驚いちゃう。
日本人は外食というと家庭では食べることのできないよそ行きの味やこってりした味を期待しますが、その思惑が見事に外れます。
これ、二日酔いの時とか、うまいでしょね~。
大陸に最も近い台湾の島。金門島ではこんな麺線!
上の写真は台湾西海岸の離島金門島の名物の牡蠣麺線。
金門島で養殖した小ぶりの牡蠣をたっぷりと入れて作ったスープは牡蠣汁といってもいいくらいの濃厚な味で、二日酔いの朝に飲んだら良いも吹っ飛ぶような滋味深さ。
芹菜の香りもほどよくて、幸せ~になるお味です。
台湾の一般的な麺線は鰹だしの醤油ベースのとろみスープに煮込まれた麺線が入っていますが、金門島のはひと味違う。牡蠣の数からして違うので、牡蠣のうまみと塩味だけで食わせてくれる。
金門島はいろんな意味で楽しい島なので、是非とも訪れてみてください。そして、牡蠣麺線も絶対食べてみて!
(もっと他にも美味しい物たくさんありますけど~。)