中国

焼牛肉 shāo niú ròu [鍋焼き肉]

焼牛肉 shāo niú ròu [鍋焼き肉]
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焼shaoは焼く、牛肉niurouは見たまんま牛肉のこと。中国にも鉄板や網で肉を焼く韓国式の焼肉店はありますが、こちらの焼き肉は洗面器のような形の鍋にタレに付けた牛肉、玉葱を入れてから火にかけ、野菜、干し豆腐などのお好みの具を加えて煮込む鍋のような料理です。具に火が通ったところで唐辛子ベースの辛味タレやごまだれで食べます。
調理法は焼き肉というよりも割り下を使わずに作るすき焼きに近い。味つけはタレで調整出来るので誰でも無難に食べられます。

焼牛肉 鍋焼き肉焼牛肉 鍋焼き肉

これも焼き肉。日本人のイメージとは違うけど。

焼牛肉 鍋焼き肉を作っているところ。焼牛肉 鍋焼き肉を作っているところ。

こちらの料理は中国東北地方の長春でであいました。
食事を終えた後、2次会代わりに軽く呑もうという話になって、路地裏の店のテーブルに腰掛けたのがそもそもの始まり。
かるーく前菜のみを頼むなどということができず、基本的に味つけ肉と野菜の基本メニューに加えて、好きな具を選べ、選べと言われてしまい、偶然食べました。

焼牛肉 炒めた肉に野菜を投入焼牛肉 炒めた肉に野菜を投入

テーブルにセットされたコンロの上に味つけ肉入りの鍋がセットされ、ボウルに山盛りの野菜と木べらを渡されます。
具を加えながら木べらで炒めつつ火を通していくのです。
鍋のような炒めもののような不思議な焼き肉です。
 
味つけは違いますが、韓国のプルコギに似ていると思います。
中国の東北地方は朝鮮族の人たちがたくさん住んでいるため、朝鮮族の料理なんじゃないかなぁと勝手に想像していますが、はっきりと確かめてないので定かではありません。

焼牛肉の〆の焼きうどんのような豆腐!〆の焼きうどんに見えて、干豆腐!

ただ、中国で焼き肉という料理は聞いたことがありませんし、あながち間違ってはいないのでは・・・と個人的には思っている。
 
面白いのは焼き肉に入れる具です。
タレ漬けの牛肉に葉っぱ類というのはわかるのですが、干豆腐とかがあるんです。
干豆腐というのは豆腐をローラーでうすーく伸ばした加工品で、湯葉がもっと分厚くなったものと思えばわかりやすい。
きしめんのような形をしておりますが、豆腐です。

中国風焼き肉のタレ中国風焼き肉のタレ

炒め煮にして食べるので、柔らかい普通の豆腐では崩れるし、この干豆腐を具にするアイデアはなかなかだと思います。
 
その他、野菜類、茸類など様々な具を選べるほか、肉を追加で頼むこともできます。
まわりの中国人の方々は白いご飯をかき込みながらもりもりと肉を食べておられました。
 
明らかに庶民派のお店なので、慣れない向きには抵抗がありそうですが、家庭の焼き肉を食べているようで味はむしろ日本人好み。
特に夏場に夜風に吹かれながら食べるのはなかなかですよ。
 
次回、長春方面に行くことがあったらもう少し調査してみたい。
 

道邦子焼牛肉

道邦子焼牛肉 外観道邦子焼牛肉 外観

検索をかけてみると長春市内にはこの看板を掲げた焼肉店が沢山あるようです。
私が訪れたのはシャングリラホテルから東北方向に2ブロック先にある路地裏のお店。
建和街の香港式軽食やの向かいくらいの露地を入ったところ。(慣れてないと入りづらい。)
24時間営業(?!)の焼き肉料理店で近くには串焼きやなどの肉系の軽食屋がずらりと並んでいます。
夏になると店先から道路までテーブルが伸びてきてオープンエアの焼き肉屋になる。
中国東北地方の夏は湿度が低いので夏の夕涼みも快適です。