ロクムはトルコの代表的な練り菓子。コーンスターチに砂糖と水を加えて練り上げたあとさいの目に切って砂糖をまぶしたもので、日本のゆべしや求肥ににています。
プレーンな物から中にピスタチオやハシバミが入った物など種類も様々で、
ナッツが入ると甘味も緩和されるため、強烈な甘さを誇るトルコ菓子の中で比較的食べやすい。
また、蜜などがかかっておらず持ち運びが容易な上に日持ちもするため、
トルコ土産の定番ともいえます。
トルコのお菓子は意外と日本に似てる。
ロクムは古くは小麦粉と卵、ヨーグルトを加えてバターで焼いていた物だそうだ。
これに砂糖を加えれば甘いロクム、加えなければ甘くないパンケーキだったとか。
コーンスターチは手に入りにくく、砂糖も高価でハチミツを代用したりしていたという。
現在の材料が一般的になったのは19世紀にはいってからのことで、
良質のコーンスターチが出回り、砂糖大根(テンサイ)からとった甜菜糖が現れたことで砂糖が安くなり、
現在のようなモッチリとした形のロクムが広く一般向けに作れるようになった。
ロクムはプレーン味のロクムやナッツ入りだけでなく様々な種類があります。
バラ水と食紅を加えてピンク色にしたものやサクズ※のエッセンスを加えた物はちょっと変わり種。
チョコレートやミント、オレンジなどの果物入りなどいろいろとありますが、
お土産として最も無難なのはナッツ入りだろうなぁと思います。
生クリームが入っているとわふわのマシュマロみたいで「これは土産に喜ばれる!」と思うのですが、
賞味期限ががくんと落ちてしまう。普通のロクムは半年くらいなのに10日くらいです。
※サクズ:和名で乳香樹と呼ばれる木からとった樹脂。清々しい香りがする。
形もさいの目上の一口サイズから、ロールケーキのようにぐるぐると巻いた物など様々。
お店によって味も全然違うので、お好みの味を見つけた時に買っておいた方が良いです。
当時はギョレメのパスターネ※のチョコレートクリームロクムが一番美味しかったです。
旅の荷物を増やしたくなくて買わなかったのですが、後で死ぬほど後悔しました。
帰国間際にイスタンブールで探したけど、老舗ロクム店はいっぱいあるけど、
探しても探してもチョコレートクリームが見つからなかった。(今はどうだろう?)
ただ、まあ、チョコレートクリームなんてあまりトルコっぽくないですけどね。
※パスターネ:パティスリー。お菓子屋さんのことです。