クワティーkwati/kwateeは豆をターメリックなどのスパイスと共に煮込んで作ったスープです。本来は9種類の豆を使ったミックススープですが、写真は挽き割り緑豆の他にチウラと呼ばれる干し飯を使っています。
豆とチウラを煮込み、ターメリック、生姜、ニンニク、塩などで味を調え、仕上げに卵焼きを投入してあります。
この卵焼きがスープのうまみを吸っておりなかなかの味。表面に浮いているごまみたいなのはコワジーラというスパイスです。
ネパールの豆スープ。優しい味です。
クワティーはジャナイ・プルニマというヒンドゥの行事で作られます。
ジャナイjanaiが聖紐、プルニマpurnimaが満月という意味で、毎年8月の満月の時に行われる宗教行事です。
バラモン階級の男性は身につけている聖なる紐を付け替え、それ以外の人は黄色や赤の紐を手首に巻き、健康や安全を祈ります。
そしてその日に食べるのがクワティーです。
キマメ、ひよこ豆、エンドウ豆、ヒラ豆、大豆に緑豆など。
普段スープ等で使う豆はすぐ煮えるように加工済みですが、クワティーの場合は乾燥豆を戻すだけではなく、発芽させてもやしのごとく、おひげが出てきたところを使ったりします。
9種類もの豆が必要なので、祭りの前後は準備に大わらわです。
(16種類というところもある。)
さらにBhutekoという炒めクワティーとして食べることもある。
日本のネパール料理屋でも9種類の豆を使った本格クワティーが食べられるようですが、個人的に私が食べた簡易バージョンがおいしかったのでこちらを押します。
豆ばっかりぎっしりのスープもどっしりと食べ応えがありそうですが、
もちもちとした干し飯と、油揚げの様にうまみを吸った薄焼き卵のバランスが最高でした。
それもこれも土台のスープがおいしいからこその味ですけどね。
8月にネパールに行けばあちこちでお袋の味を食べられそうです。
KHADGAMAI ゲストハウス
古い交易路の宿場町として栄えたバンディプルの民宿。
民家が自分の家の部屋を旅行客に貸し出してくれるので、
バス、トイレ共同だが、古き良きネパールの雰囲気が外国人に人気。
多くの宿が食堂もしており、その家のお母さんの味が食べられる。