ダルdhalは豆、バートbhatはご飯、タルカリtalkariがおかずのこと。豆スープ、ご飯、野菜の煮込みにアチャールと呼ばれる漬け物が一つのプレートで提供されるネパール風定食です。
じゃがいもやカリフラワーなどの旬の野菜をスパイスで味付けした煮込みにサーグと呼ばれる青菜などが添えられたシンプルなものから、鶏や羊のカレーがプラスされた豪華版まで。おかずの種類は様々ですが、ネパールの食事といったらいつでもどこでもこの形が定番中の定番です。
ネパールのカレー定食です。
ネパールで食事をしようとすると給仕をするウェイターから当然のように「ダルバート?」と薦められることが多い。
ご飯、豆、野菜とバランスよく盛られ、リーズナブルな上に、たいていの場合、野菜のおかずとご飯はお代わり無料である。
ノンベジタリアンの場合、追加で肉料理がプラスされる感じで、根の張る肉料理はおかわりができないのが一般的。
ネパール料理はインド料理に比べるとスパイスも油も控えめで、特に唐辛子の辛さが弱いので日本人にはなじみやすい。
ただし、塩辛さなどの微妙なさじ加減は作り手によって違うし、ドライブインのダルバートの場合、煮込み過ぎか、労働者の舌に合わせたのか、家庭料理よりしょっぱめだったりすることも。
一般に家庭で作られるダルバートは野菜が1~2品で、高いレストランになると高い分、おかずの数は多めです。
おかずはお代わりが前提のため、最初の盛り方は控えめです。
ちなみに冒頭の写真はタカリ族風のダルバートです。
土地が痩せて米が育たない高地に居住していたため、粉が主食でした。
ダルバートに添えられたディロとよばれる蕎麦がきのような物に豆スープをかけて、手で練りながら食べるのがおいしいとか。
粒状の米ならスープをかけただけで味が全体にしみこみますが、練った粉なので、手で練り込まないと味がなじまないようです。
私が食べたのはアンナプルナのジョムソンでしたが、カトマンズやポカラにもタカリ族の料理を出すレストランがありますので、機会があったら是非どうぞ。
蕎麦を食べ、そばがきも食べる日本人には楽しめると思います。