沙茶shachaは閩南語でサテと読みます。沙茶醤という海老みそや五香粉、砂糖などが入ったピーナッツソースを使って味付けた料理のことで、この場合は羊肉入りのビーフンをサテソースで味付けたものです。
沙茶醤は香りが強く味が濃いため、炒め物やビーフンの味つけ、さらに焼き肉やなべ物のたれなどとして用いられます。
台湾や対岸の中国大陸福建省等では人気の味付けです。
東南アジアの影響を受けた中華料理です。
沙茶醤は「サテ」という音の通り、由来は東南アジアのマレーの味です。
その昔、西洋列強が世界を牛耳っていた時代、黒人奴隷の代わりに労働者不足を補うために使われたのが中国大陸の人々でした。
現在と異なり中国全土に普通語が普及していなかったので、言葉の通じる者同士、同じ出身地の人が同じ場所に行ったそうです。
福建出身者の多くがインドネシアやマレーシアに渡ったことから、インドネシアのマレー系住民の食文化であるサテが彼らから
逆流して中国に伝わったようです。
そして、そのサテソースをアレンジしてできあがったのが沙茶醤。
さらに大陸から台湾にわたった福建人によって台湾にも定着しました。
福建省のアモイでは沙茶ソースも割とマレーの味から外れておらず、
甘めでこっくりした味わいでピーナツの味が超濃厚ですが、
台湾の沙茶醤はエビなどの魚介類にニンニク、ゴマ、五香粉など
香りの強い調味料が中心の塩っ辛い仕上がりです。
好きな人は自分で作ってしまうようですが、少量作るのも難しいですし、
有名なメーカーの物を購入した方が楽チンですよ。
それと蛇足ですが米粉(ビーフン)も台湾およびアモイの名産品です。
台湾もアモイも米所であり、ビーフンを乾燥させるのに適した乾いた風が
吹くことから美味しいビーフンができます。
もともとビーフンの発祥の地が廈門であり、廈門から台湾に渡った
福建人が台湾に広めた食材です。
台湾では新竹ビーフンが有名です。
源坐羊肉
高雄県岡山鎮寿華路1号 tel: 07-621-1036
台鉄岡山駅から徒歩15分くらいの場所にあるのお店。
初代店主は羊肉屋の娘だったため、羊肉の料理を熟知しており、お店を開いてしまったそう。現在は40年続く台湾では老舗にはいるお店。(岡山にはもっと古い羊屋もある。)
地元岡山産の羊しか使わないと言うこだわりのお店で、鍋がうまい、肝が美味い、腸の酢の物がうまいと大喜びで食べていたら、お店が最も自慢にしている里肌肉(それも一番素材の味がわかりやすい白肉片)をサービスで戴いてしまった。ひえ~、こんな美味い羊があったとは。
何食べても美味いけど、人数が多いといろんな種類が楽しめていいですよ!
台鉄岡山駅構内に岡山区の周辺マップが掲示してありますので、
そちらを参考にお店を訪ねてみるといいですよ。町中羊屋だらけです。