アシュレはナッツ、ドライフルーツ、豆、小麦を使って作ったプリンとスープの間のようなお菓子。その名前はアラビア語で10を意味するアシュルに由来しています。
ナッツやフルーツなど、ありったけの材料をぶち込んで作る感があり、強烈な甘さで知られるトルコ菓子の中では甘さが緩和されて多少は食べやすい。
元々宗教的意味が深く、犠牲祭の後の景物として親類や友人に配るものでしたが、今では甘味屋さんにも並んでいるので旅行者でも食べられます。
トルコの豪華スイーツ
先に名称がアラビア語の10に由来していると書きましたが、これはイスラム歴の1月の10日までにアシュレを作って食べたり、親類や貧しい人々に配るという年中行事から来る10です。
イスラム歴の1月、つまり犠牲祭の翌月はアシュレ月とも呼ばれます。
始まりは旧約聖書のノアが大洪水の後にアシュレを作ったから。
それ故に「ノアの箱船プディング」なんて呼ばれています。
(ノアの箱船が漂着したアララト山はトルコ東部にある。)
アシュレをどろりとゲル状にしているのは小麦。
一晩水につけてふやかした全粒の小麦を水で煮て、米、インゲン豆、ひよこ豆、アーモンド、ピスタチオ、干しぶどう、干しイチジク、砂糖などを加えてさらに煮込みます。
充分に煮えたら冷やして、アーモンドやピスタチオなどのナッツ類やドライフルーツで飾る。
基本的に具が多いほどよいそうなので、ご家庭ではもっと贅沢な仕様なのかもしれませぬ。
(写真は甘味屋さんで買ったテイクアウト用のアシュレです。)
あまーくて、超高カロリーですが、ナッツやフルーツの栄養もたっぷりあるので、
夏にトルコを旅する時など、暑さで食欲が無い時のエネルギー源にぴったりかも。
ただし、砂糖は取りすぎになりますけど・・・。トルコって紅茶も甘いしな。
アシュレは本格的に作ろうとすると材料の準備や下ごしらえに時間がかかります。
小麦は全粒粉(普通のスーパーで余り売ってない)。
しかも豆やドライフルーツなども前日から水につけて茹でたりと時間がかかる。
ただ、基本的に具はなんでもよいそうなので、家にある具を適当に使って
作ってみるのもありですね。
参考までにJP-TRさんの正統派レシピをリンクしておきます。
■アシュレ作りに初挑戦!