カラマルkalmarはイカ、タワtavaは揚げるという意味。トルコのイカの揚げ物はリング状に輪切りにしたものが一般的で、中は柔らかく、さっくりとした衣に包まれたものが、たっぷりのタルタルソースと共にでてきます。
トルコでは肉料理などはスパイスがふんだんに使われて、こってりとした味つけですが、
魚介類はシンプルな味つけが多く、日本人にも食べやすい。
イスラム国家なのにお酒も飲めるので、酒のつまみにももってこいです。
みんな大好きイカリング
「イカリング?そんなのどこでも食べられるじゃん」と思いがち。実はトルコの内陸部を旅していると魚介類は滅多に食べられません。
国土が広く海までが遠かったことや、遊牧民が多かったことなど様々な理由が考えられますが、一般的に肉よりも魚は高く、庶民が常食するようなものではなかったようです。
淡水魚は海産物よりもなじみはあったものの、肉に比べれば食べられることが少なかったことから、結果的に今日のトルコ料理でも魚介料理のレシピは圧倒的に少ない。
さらにイスラム系トルコ人は魚は食べても軟体類、甲殻類をあまり食べていなかったので、イカを表すカラマルという言葉自体がギリシア語起源だったりします。
道路交通網の発達した現在でこそ、内陸でも食べようと思えば食べられますが、肉料理のように手軽にロカンタというワケにもいかず、魚料理の専門店で食べるものです。
内陸でもアンカラなどの大都市に行くと、魚料理をつまみにビールが飲める飲み屋もあります。
ビアガーデンのようなスポーツバーの様なカジュアルな雰囲気の中、イカリングをつまみにテレビでサッカー観戦などできるのですが、やはりそこはイスラム国家。女性の姿は少なく、完全に浮きまくります。
男性と一緒でないと入りづらいのがネックです(周りもみんな酔っぱらいだし。)。
たかがイカリング。されど、イカリング。
ずっと肉料理が続いた中で食べるとこれがむちゃくちゃ美味い。
口の中に広がるイカのうまみに顔がほころび、魚介をこれほどにまで欲していた自分に驚きましたよ。
トルコ料理は確かに美味いですが、基本濃いめで、トマト味で羊(鶏)です。
サッパリ=生野菜のサラダになりがちですしね。
滞在期間が長く、毎日毎日食べ続けるとさすがに飽きが来ます。
そんな時にイカリング一つで感激できるのだからお手軽です。
やっぱり日本人は魚介の恩恵を受けて育ってるなぁ。と実感しました。
イカは扱う魚屋も少ないようで、在住邦人はイカを入手するのも苦労するそうです。
そして、イスタンブールなどエーゲ海沿岸の町で一通り魚介類を堪能した頃には、
今度は無性に豚肉が食べたくなります。
飽食日本!人間の欲求には際限がないのだなぁ。
まいんち贅沢な生活をしてたんだなぁとこんなことで気が付きました。
豚を求めて入った中華料理屋で酢豚ならぬ酢鶏が出たときは悲しかった・・・。(T-T)
3週間の旅行中、豚肉だけは最後まで食べられなかったです。