沙琪瑪サチマは、もともと薩其瑪と書きます。中国北方の少数民族満州族のお菓子で、小麦粉を使って作ったおこしのような揚げ菓子です。
小麦粉を饂飩の要に細くした麺を四角くまとめて油で揚げ、蜜を絡めたもので、ふわふわとした塊を噛みしめると、じゅわーーと蜜と油が口の中に溶け出します。
甘さは意外と控えめ。中華菓子独特の油臭さを除くと、妙に懐かしく、やめられない止まらないかっぱえびせんのような素朴な味。
日本ではかりんとう的な?素朴でじんわりするお菓子。
サチマの元の名前は薩其馬と書きます。満州族の食物で、清朝時代の東北地方の三陵祭りの供物の一つ。
清朝時代は女真族が国を治めていましたから北方の料理などが伝わり、サチマも北京式の四季の菓子としても定着したようです。
小麦粉と卵で作った生地を細長く切った物を油で揚げ、砂糖、水あめを煮立たせたものに入れてからめて固め、切り分けて作りますが、高級品は甘みづけに蜂蜜を使ってあり、香りと口当たりがよくなります。
中国、台湾、香港などの漢人が居住する地域で広く人気の菓子ですが、発祥の北方の町瀋陽で切り分ける前の20×15センチほどの塊をかじりながら歩く親父と出会ったことがある。
サチマに切れ目ははいっているけど、蜜でべっとりくっついてるので、そのまま塊として食べようと思えば食べられるんですね。豪快だ。
仕上げに干しぶどうが載っていたり、ナッツを入りなどもあるほか、台湾では黒糖味なんかも人気のようです。
生地もうどんのように太めでふわふわと柔らかいものから、かりんとうのようにガリガリと固い食感の物まで、メーカーによって味が全然違います。
空港でキャリーバックにでっかい沙琪瑪を載せて歩くお姉さんを見て、
日本では手に入らない、手に入ってもべらぼうに高い。
そしてやっぱりやめられない止まらないお菓子なのだなぁと思った。
甘さがそれほど強くないので、甘い物がちょこっとほしくなったときにいいですよ。