牙簽ya qianは爪楊枝、羊肉yang rouは羊肉のこと。一口大に切った羊肉をひとつひとつ爪楊枝に指して揚げた料理で、孜然粉と呼ばれるクミンパウダーと辣椒粉(唐辛子の粉)がたっぷり効いたスパイシーな料理です。
肉の脂身が少ない部位を香ばしく揚げてある上に味つけが濃いので食事と言うより酒のつまみの方が良くあいます。羊が苦手でなければ試してみるのもよいかもです。
楊枝に指した羊の一口唐揚げ
羊肉は遊牧民族が育てる一般的な家畜のひとつです。
トルコなどの遊牧民族は元々はアジアの東北部を祖先としており、そこから家畜と共に西へ、西へと移動していきました。
さらにイスラム文化が混ざり合っていくことで、特に羊肉はムスリムの大事な食材になっていったのだと思われます。
中国では北西の新教ウイグル地区にムスリムが多いですが、トルコやイランなどから中国大陸に渡ってきて漢族と混血しながら居を構えていった回族と呼ばれる人たちもおり、この串揚げもそういった人たちの食文化がもたらしたのでしょう。
爪楊枝をつまんでそのまま食べてもいいですが、味が濃いので、春餅と呼ばれる小麦粉で作られた薄い皮にくるくるっと巻いて食べるとスパイスの濃さが和らいで食べやすくなります。
元々は春餅は春節(旧暦の正月)に食べるものですが、中国東北地方では春餅専門店もあり、一年中食べられます。
(しかし、春巻は「季節物です。」と言い放たれるそうで。)
また、同じようにクミンと唐辛子で羊の臭みをとった味つけの肉を串刺しにして焼いた「羊焼串」は全国的に広まっているそう。
日本の羊はジンギスカンなどに使われる柔らかい肉が主流なので、好みが分かれると思いますが、スパイシー好みでしたら是非どうぞ。
個人的には白酒よりビールのおともの方があうと思います。
白酒のようにちびりちびりと飲む濃いお酒より、やっぱりのどごしぐびぐびって感じかな~。
(白酒をかーーっと飲み干せるほどお酒強くないんで。)
方玲酒店
旅順で一番地元の人に人気があるという食堂。川島芳子邸の近く。住所を控えるのを忘れました。タクシー使えばいけるかも。
海鮮から肉、野菜と様々な食材を使った料理を食べられます。魚介類を食べたい時は水槽から好みの食材と調理法を選んで。その他の料理は写真付きのメニューがあるので、指差し注文でOKです。