粽zongは肉などの具が入った餅米を竹の皮で包み、蒸したり、煮たりして作るおこわ。台湾では豚肉、卵、栗、茸など具だくさんで、こってりと濃厚な甘辛醤油味が多い。
写真の粽は煮て作ったもの。蒸した粽と違い、水分が多いため餅米がモッちりと粘りけを帯びており、たっぷりの煮汁と共に食べると主食というよりおかずに近い。
日本では蒸して作る物が一般的なので「こんな味もあるんだ~」と感激すること請け合いです。
中華点心の一つ。チマキ。台湾では外しません。
中華文化圏では旧暦の5月5日にあたる「端午節(端午の節句)」に粽を食べる習慣があります。(由来については省きます。)
大陸でも端午節以外で粽は見かけない地方もありますが、多くの地方でその地方特有の味つけをしたご当地粽があり、特に台湾は台湾風の物から中国大陸から渡ってきた味と多種多様な味を楽しめます。
台湾では北部では蒸して作る北粽、煮て作る南粽があり、さらにシンプルな上海風の粽などもポピュラーです。
大まかに言うと、台湾の粽は餅米や具を炒めてから皮で包みますが、上海の粽は生の餅米と具に味をつけ、そのまま竹の皮で包みます。
その為、台湾風の方がカロリーが高いこってり味になるわけです。
食べ過ぎると高コレストロールだと言われているらしい。
餅米とうるち米が混ざっている物はほろほろと口でほぐれるので、軽そうに思えますが、やっぱりカロリーはそれなりに高いと思う。
大きさも大きく、一つで食事代わりになるようなものもありますし、鮑などの豪華食材が入ったもの、あんこが入ったおやつ的な物など、日本ではお目にかかれないほどいろいろなものがあります。
端午節は言わずもがな、専門店まであって観光客にも嬉しい国です。
再発号
台南市民権路二段71号 06-2223577
台湾風のこってりした味の粽が食べられるお店。
煮汁がずぶずぶとつゆだく状態で「え?これが粽?」とびっくりした。とっても美味しいです。
なんと清朝が統治していた時代からある老舗のお店で、清朝時代、日本統治時代、戦後の光復を経て現在まで営業している。
台湾でここまで歴史があるお店はとても珍しいと思います。それだけうまいってことです。