筍sunはタケノコ、絲siは糸状や細切りになった状態のこと。扣肉kourouは豚肉をお椀に綺麗に並べていれてひっくり返した料理。阿女麼はおばあちゃんで、つまり直訳はおばあちゃんのタケノコと豚肉煮込みって感じ。
豚のバラ肉と、タケノコ(俗に言うシナチク)と漬け物を八角、醤油、酒、砂糖で味付けてあり、客家料理の梅菜扣肉を薄味にした感じ。甘辛くジューシーな肉とさっぱりしたタケノコのバランスもよく、箸が進みます。
竹の子と豚バラの煮込み。
この料理は料理名に「阿女麼的」のとつくように、お店のおばあちゃんのオリジナル料理です。
客家料理に梅菜扣肉という漬け物と豚肉の煮込み料理がありますが、それをアレンジして作ったのではないかと推測しています。
客家料理は日持ちを考えて、味付けを濃くしたり、葉物は漬物にしたりして保存しますが、現在は冷蔵庫があり、味を濃くする理由もありません。
そのため豚やタケノコの本来の味を引き出す、適度なあんばいに押さえつつ、
ほどよい酸味が脂身をさっぱり食べさせる絶妙な味わいになっているのかと。
台湾は八角などの香辛料も控えめなので日本人でも食べやすいと思います。
梅菜扣肉は味付けが濃すぎて、豚肉1枚でご飯が1杯食べられちゃいますが、
これは逆にさっぱりといくらでも食べられちゃう。素朴な家庭の味がいい感じです。
芋仔蕃薯
新北市瑞芳区九份崇文里市下巷18号 (02)2497-6314
九分にある茶芸館兼レストラン。
家庭料理の様な気取らない料理が食べられます。
昼間は窓際の席でのんびりと海を眺めながらお茶を楽しむ観光客でいっぱいですが、
夜はお客も少なく、逆に夜景独り占めのような雰囲気です。
お店のおばあさんは日本語が話せます。