香煎xiang jianは鉄板やフライパンなどで表面を香ばしく焼く調理法、烏魚鰾wu yu biaoはからすみの白子のことです。からすみの白子に小麦粉をまぶしてフライパンでさっと焼いた料理で、ぷるんぷるんに仕上がるようにギリギリの火加減で上手に火を通してあります。ステーキで言うとレアです。
口に入れるととろりととろけ、絹ごし豆腐のような滑らかな舌触り。生臭さなどみじんもなく、まさに取れたての新鮮なボラならではの味です。これは珍味ではなく美味だ~♪
白子をちょっとあぶって・・・。酒のアテ。
ボラは鯔とも書きますが、魚の背面が黒く、台湾語では「黒」と「烏」の音が似ていることから「烏魚」と呼ばれます。
烏魚の卵巣は「烏魚蛋」とか「烏魚子」と呼ばれ、加工品はからすみ。
烏魚腱は胃袋です。日本でも珍味として食べられています。
ボラの最盛期は冬至の前後10日間とも30日間とも言われますが、その頃に台湾を訪れると、海鮮料理屋の店頭に生の白子がずらり。
からすみに加工して年中台湾土産として売られ続ける卵と違って、やっぱり白子は新鮮な物しかたべないんでしょね~。
(だって、うまくないもんね。)
台湾では白子をニンニクと葱で炒めたり、醤油煮にしたりします。
ただ、台湾料理は中華料理の中でも素材の味を生かした調理法が多く、大陸に比べると台湾の人たちもサッパリとした味つけを好むようで、シンプルな調理法で素材の味を生かす調理が多いです。
茹でてもみじおろしも美味いですが、こんな食べ方もいい。
レモン(酸味が少なくてオレンジみたい)をきゅっと搾ってどうぞ。
ちなみに台湾ではボラは毎年定期的に漁師さんに富をもたらすので烏魚ならぬ「烏金」とも呼ばれるそうです。
年中土産物としてからすみを売っているのもしかり。まさに金ですね。
高雄とか海辺の町の海鮮料理屋に行くと胃袋の唐揚げとかも食べられるようですよ。
量がとれないとだめですしね。やっぱ市場近くのお店かな。今度はチャレンジしてみたい。