タイ

カノム・モーゲンขนมหม้อแกง [家鴨の卵のココナッツプリン]

カノム・モーゲンขนมหม้อแกง [家鴨の卵のココナッツプリン]
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カノムขนมはお菓子、モーหม้อは鍋、ゲーンแกงがハーブやスパイスを使った煮込み料理のこと。かつては煮込み用の素焼き鍋を使って作っていたお菓子で、アヒルの卵とココナッツミルクで作ったタイ風の焼きプリンです。甘味付けは椰子砂糖です。
緑豆、タロイモなどを蒸してつぶしたペーストを先の三つの材料に混ぜ込んでから型に流し入れてオーブンで焼いたものや、写真の様に菱餅のように層状に重ねて焼いたものがあります。
椰子砂糖のさらっとした甘さと濃厚なアヒルの卵のコクが後を引く。豆や芋が入っているのでどっしりと食べ応えがあります。

カノム・モーゲン 家鴨の卵のココナッツプリンカノム・モーゲン 家鴨の卵のココナッツプリン

鴨の卵で作った濃厚プリン。

カノム・モーゲン・ルーク・ブア 蓮の実のタイ風プリンカノム・モーゲン・ルーク・ブア 蓮の実のタイ風プリン

モーゲンはタイの至る所で手に入るタイの代表的なお菓子ですが、有名なのはバンコクの西南100km程の町ペッチャブリーです。
 
ペッチャブリーはモーゲンを作るのに欠かせない椰子砂糖の産地。
ナム・ターン・タノーツと呼ばれるサトウヤシから取った砂糖で、タイの中で最もサトウヤシが多いのがペッチャブリーなのです。
 
また、ココ椰子も生えているため新鮮なココナッツミルクもとれ、アヒルも飼われていて、アヒルの卵も手に入ります。良質なお菓子の材料が手にはいるため、お菓子作りが盛んです。

カノム・モーゲン・タロ タロイモのココナッツプリンをすくったところカノム・モーゲン・タロ タロイモのココナッツプリンをすくったところ

モーゲンは、タイに昔からあったお菓子ではありません。一説にはアユタヤー王朝時代にポルトガルのお菓子が伝わり、それをタイ風にアレンジしてできあがったのがこれだと言われます。
ペッチャブリーにはラマ4世や5世の離宮があったこともあり、王様が食べるお菓子として生まれ、その後、街の職人に伝わり、定着していったのかもしれません。

ペッチャブリーでは、ラマ4世の離宮があるカオ・ワンの丘の麓に取り囲む様にお菓子屋さんがずらりと並んでいます。

カノム・モーゲン・タロ タロイモのココナッツプリンカノム・モーゲン・タロ タロイモのココナッツプリン

名物のカノム・モーゲンが最も目立ちますが、それ以外にも、様々なタイのお菓子や原料の椰子砂糖が売っている。
近年、椰子砂糖も収穫量が減っていて、貴重な材料とのことです。
 
ちなみにカスタードプリンに倣って冷蔵庫で冷やして食べてみましたが、常温の方が舌触りがよく、口の中をとろりととろけて美味しかった。
西アジアのお菓子のように砂糖がどっさりはいって、甘さできーんと頭が痛くなる様な味を想像していたのだけども、タイのスイーツは全体に甘さが控えめなのが多かった。(ペッチャブリーは暑い地方なので意外でした。)
 
冷たいと甘味があまり感じず、芋のペーストが固めになり舌触りがざらつきます。
常温で販売していたのは、焼きたてだからというだけではなく、
そのまま食べた方が美味しいからかもしれません。
 
王様のデザートとして君臨していただけあって、上品な味です。
是非、ペッチャブリーの本物の材料を使った商品を食べてみてください。
バンコクでもペッチャブリーの人がわざわざ売りに来ることもあるようですし、
ペッチャブリーの駅では、乗客目当てで土産物売りがモーゲン片手に売りに来ます。
 
また、バンコクから2時間ほどなので、日帰りで現地に食べに行くのも楽しいですよ。
 

バン・カノム・ヌンタワン BAN KANOM NUNTAWAN

バン・カノム・ヌンタワンバン・カノム・ヌンタワン

607 Moo 5 Petchkasem Rd., Baanmor, Muang,ペッチャブリー
 
ペッチャブリー名物のスイーツのカノム・モーゲンが評判のお店。
ラマ4世の別荘地カオ・ワンの西側の国道沿いにある。
歩道橋もなく車が疾走する国道を渡らなければならないため、足腰に自信がない方や子連れの方は、町中からモトサイやソンテウをチャーターして来たほうがよいです。
お店の一押しのカノムモーゲンは、緑のお椀マーク付き。
また、それ以外にもお土産になる様な焼き菓子など、いろいろなお菓子が売られています。
日本に持ち帰るのが大変な場合は、併設のカフェでお茶していく手もあります。