ロロとはココナッツミルクを煮たものの総称。
フィジーを代表する家庭料理の一つで、鶏、魚、海老などの具を野菜と共にココナッツミルクで煮込んだクリームシチューの様なものです。
ココナッツミルクと塩だけのシンプルな味つけで、ココナッツミルクのコク(油分)と甘味がほどよく加わり、サッパリと軽い後口。日本人の口にも良く合う定番おかずです。
大エビのクリーミーな煮込み
フィジー人が家庭料理を外食として食べる習慣があまりないからか、フィジー料理は観光客が食べる機会はあまりありません。
宿泊したホテルでたまたまフィジーナイトなどのイベント料理として出された時に食べられるのが関の山です。
揚げた魚をココナッツミルクで煮たイカ・バカ・ロロ(ika vaka lolo)は、作り置きのおかずをバットに並べた町の大衆食堂にカレーや中華と共に並んでいることが多く、観光客でも食べられます。
おかずが作り置きなので出来たての熱々とはいきませんし、店の外観や内装がシンプルで、観光客向けのレストランに比べると入りにくいかもしれませんが、シェフが肩肘張って作った料理より、ずっと美味い。そして、勿論、リーズナブル。
写真の魚は、日本の魚でいうとスズキとタイのあいのこの様な淡泊な白身の魚で(その辺の海で泳いでいるのをみかけます。)卵と小麦粉を混ぜた衣でフリッター風に揚げ、炒め野菜と共にココナッツミルク煮にしてあります。
西洋シチューの様にバターを加えてないので冷めても美味しい。
少し値段は上がりますが、注文してから料理を作る大衆食堂では、鶏、魚、海老など好みの具材のロロを作ってもらえます。
海老のロロは、殻から出しがしみ出るので、スープの味が濃厚。
おまけにココナッツの甘さ、トマトの酸味が絶妙のバランスで、南インドカレーを思い出しました。
「南インド料理みたい!」ってゆったら作った親父、南インド出身でした。
ココナッツミルクを使う料理というと、南インドがピカイチでしたが、ロロ、ミーチ(ミティ)を食べて、フィジーも侮れないと考えを変えました。
南インドはニンニクや生姜などのスパイスが加わってもっと濃厚ですが、フィジーは塩、胡椒、ライムなど味つけがシンプルなだけに、シンプルな和食に慣れた日本人の好みに合う!!
日本ではココナッツからココナッツミルクを作るのはなかなか大変なので、
ココナッツミルク缶で作ってみたい。
魚のロロの作り方
白身魚 1匹(小さめのスズキやタイ、切り身などお好みで)
タマネギ 1/2個
トマト 適量(1/4個くらい)
ココナッツミルク缶 500ml 1個
塩 小さじ 1 1/2
揚げ衣(小麦粉 卵 水) 適量、揚げ油 適量
- 鱗などを取って処理した魚に衣を付けてからりと揚げる。
(丸ごとではなく切り身の魚でもよい。) - 鍋にココナッツミルクを注いで火を付け沸騰させた後、1の魚を加える。
- 2にみじん切りにしたタマネギ、角切りトマト加えて中火で10分煮込む。
- 塩を加え、味を調えたら完成。
※ 野菜やココナッツミルクの分量などにより塩加減も調整する。
シンズレストラン Singh’s Reataurant
ラウトカのメインストリート ビンゴパレードにある大衆食堂。
ビンゴパレードとヤサワ通りのぶつかる交差点にある(隣はナトロガモスク)。
店内は、窓が大きく、広々としているので雰囲気が明るくて入りやすいです。
ガラスケースにバットに入った中華、カレーなどのおかずが並んでいて、その場で指差し注文して、お金を払う。
メニューもあるが、ロロはメニューに載ってないのでご留意を。
揚げ魚のロロ1匹+ライスで6フィジードルとリーズナブルなところが嬉しい。
ナンディにもこのようなレストランはいくつもあります。
レストランオペラ Reataurant Opera
ナンディのマーティンタール地区(クイーンズロード)にある大衆食堂。
ガイドブックにも載っている韓国料理レストランアリランの近くにある。
民家の庭先をレストランにしてしまったような作り。
店主はインド系だが、インド料理だけでなく、中華、フィジアンと何でもある。
バーカウンターもあり、ビールだけを飲みに来る地元の人もいる。
ベニヤ板で作った派手な看板に日本語で「安い」「うまい」と書いてありますが、大げさでなく、本当に安くて美味しいと思った。
メルキュールやヘキサゴンなどのマーティンタール地区のホテル宿泊客にオススメ。
軒先に転がしてあるココナッツから作ったフレッシュココナッツクリームを使った料理が絶品でした。