2011年にロンボク島のテテバトゥ滞在中、ちょうど割礼のお祝いをやっているご家庭がありました。インドネシアでは結婚や割礼など特別なお祝いがある時は、ゲストへ提供する
大量の料理やお菓子を振る舞うために隣近所の人たちが総出でお祝いの準備を手伝いに行きます。その台所を覗かせてもらいました。
帰国して調べてみたらゲストは祝い金持参で行く物らしいですね・・・。すいません。
ただ飯くって帰って来ちゃった・・・(^- ^; 。
宴会の準備となると家庭の台所だけでは場所が足りません。
ガレージなど、雨が吹き込まない場所を探して調理をしています。
こちらは野菜担当の女性たち。
私がお邪魔した時にはウラプウラプを作っておりました。
ホーローのお盆の上にビニールを引いて、まな板代わり。
ひたすらキャベツを刻む人、ココナッツを削る人、
切り刻まれた材料をどでかいボールで和えて完成品を作る人。
味見させてもらったけど、やっぱりうまい。ウラプウラプ好き♪
こちらは煮込み料理担当のコーナーです。
直径50cmはあるでっかい鍋で大量の煮込みを作り、
その煮込みを一人分ずつ皿によそっては盛りつけます。
直径50cmくらいの大きな丸いお盆に、ビーフン、大豆、
カレー3種、卵など、をぐるりを盛りつけると、
接客担当の男どもがお盆をゲストに運んでゆく。連係プレーです。
こちらは肉系の料理の鍋です。
お祝いの席なので牛をつぶしたようでして、
牛肉の煮込み、牛のモツの煮込みが大量に作られました。
ガスなど使わず、薪でたくので鍋が真っ黒です。
これが牛肉煮込み。
脂身も全くないのにとろけるように柔らかく煮込まれています。
こちらはジャックフルーツのカレーです。
ココナッツミルクベースのようです。
こちらはプダックのカレー。
椰子の木の穂先の柔らかいところを煮込んだカレーです。
タケノコみたいな食感がグーです。ぐー。
食事を一通り見せて頂いた後、奥にずずずっと入れて頂き、
本日の主役のぼうやとお父さんにご挨拶しました。
その後、席に座らせて頂くとコピと菓子でもてなしてくれました。
お客さんが来ると、まずお菓子でもてなすんだそうです。
オパオパやランギナンなどのおもてなし菓子類は、工程が多く、
準備に相当時間と人手がかかるので、1ヶ月ほど前から作り始めます。
とっても手の込んだお菓子なのだった。
お茶とお菓子をつまんでいたら、料理まで出して頂きました。
おもてなし料理セット一式です。
味見の時はスプーンをくれたのに「インドネシア式に手で食べなさい!」と
取り上げられてしまいました。フィンガーボールもあります。
先ほどの煮込みコーナーで作っていた煮込み全てではなく、
何種類かがお盆に載せられています。
煮込みは牛のスープ、牛の臓物のカレー、椰子のカレー。
ココナッツだけで作ったサテ、ゆで卵、揚げた大豆。
そしてほんのりカレーの風味が付いたビーフン。
これらがおかずで、さらに籠いっぱいのご飯。
自分の皿に食べるだけのご飯をよそってから、
おかずつまみながら食べます。勿論、手です。
面白かったのがこの揚げ大豆かな~。
最初はトウモロコシかと思いました。
素揚げした大豆に塩を振りながらぽりぽりと食べます。
香ばしくてやみつきになるような味です。
最後だけ料理から離れて割礼の主役の坊やです。3歳だそうです。
割礼の儀式自体は早朝に行われたそうで、
その後は、次々にやってくる客人への見せ物状態でした。
お父さんが客人に向けてちろりと下半身を被っている布をめくってみせると、
その痛みの記憶がよみがえるのか、うえーんってないてしまった。
右手でしっかり握っているのはお菓子とかオモチャなんだろな~。
ムスリムの男の子は誰もが通る道なのだ。がんばるのだ!
トルコで私も考えた(4)に出ていたケナン君の割礼の儀式も思い出しました。
インドネシアでもやっぱり主役は綺麗な織物の衣装を着てるんだな~。
ゲストもおじいさんクラスは民族衣装で訪問していましたけども、
後はほとんどの人が普段着だったので、私も気後れせずに乱入できました。
貴重な一コマ拝見させて頂き、美味しいお料理ごちになりましてありがとうございました~。