道から北緯30度辺りの熱帯にある国。北は中国、東北はカンボジア、西にミャンマー、南はマレーシアとの国境を接しています。
13世紀のスコータイ王朝の頃、主要民族だったタイ族は田や水路の恵みを中心に食べて来ましたが、16世紀にアユタヤー王朝が立つと諸外国から様々な食材が輸入され、タイの食卓に変化をもたらしました。今やタイ料理に欠かすことができない唐辛子も、この頃に入ってきたのです。
また、多くの少数民族や中国人をはじめとする外国人が移り住み、食材だけでなく、新しい調理方法、新しい食習慣も根付いていき、現在我々がタイ料理だと思って食べている料理が確立されていきました。
タイ料理の主な特徴
- ■米を主食にし、米や米の加工品をよく食べる。
- インディカ型の細長く、香りの強い米が中心に栽培される。
- 東北・北部では、餅米が主食。現在は屋台を中心に全国に広がる。
- 米の麺や春巻き、お菓子などの米の加工品もよく食べられている。
- 東北・北部では、餅米が主食。現在は屋台を中心に全国に広がる。
- ■酸味、辛味、甘味をバランスよくはっきりした味つけをする。
- 酸味:ソム・ケーク、タリンプリン、ラカム、マナーオ、マカーム
- 辛味:唐辛子、干し唐辛子、胡椒
- 塩辛さ:カピ、塩、ナムプラー
- 甘味:椰子砂糖
- 辛味:唐辛子、干し唐辛子、胡椒
- ■食材、調理法共に中国の影響を強く受けている。
- 中華鍋を使う料理が多く、炒め物、揚げ物など中華の技法が広く使われる。
- 特に豚肉は、食材も調理法も中国から入り、様々な料理に使われている。
- 高級レストランに中華の流れをくむタイ風中華を出す店が多い。
- 特に豚肉は、食材も調理法も中国から入り、様々な料理に使われている。
- ■マレー文化、インド文化の影響も強い。
- 特に南部はこの傾向が強く、海産物の臭みを消すのにウコンを多用したり、
- 唐辛子やスパイスで調味したケーン(スパイス煮込み)の種類が多い。
- 唐辛子やスパイスで調味したケーン(スパイス煮込み)の種類が多い。
- ■魚介類をよく食べる。
- 昔からバンコク以北は淡水魚、淡水の海老、蟹、貝をよく食べ、
- バンコク以南は海に近いため海産物をよく食べていた。
- 現在は養殖や缶詰などの加工業も盛ん。
- バンコク以南は海に近いため海産物をよく食べていた。
- ■ハーブをよく使う。特にパクチーは必要不可欠。
- 炒めてそのまま食べるカプラオ(ホーリーバジル)などの他、
- マクルート(コブミカン)、タクライ(レモングラス)は煮込みに不可欠。
- パクチーの葉は魚の臭み消しなどに。根は刻んで煮込み料理に入れる。
- マクルート(コブミカン)、タクライ(レモングラス)は煮込みに不可欠。
- ■屋台が多く、都心部では1日の食事を全て屋台で済ませる人も少なくない。
地域による特徴
北は中国、東北はカンボジア、西にミャンマー、
南はマレーシアとの国境を接しています。
南北に長く、北部は山岳地帯、中南部は海に接しており、
このような地形や環境の違い、土着の民族・外国との交易などの影響で、
地方によって食材や味つけがかなり異なります。
特にバンコクを中心とした中部は、中部独自の食文化に
他地方に住む少数民族の料理が入って変化して根付いたり、
それが逆に全国的に広がりタイの国民食になることも。
東北タイ地方の料理ソムタムがソムタム・タイとなって
根付いたのがよい例です。
地域によるざっくりとした違い
- ■中部(バンコク周辺)
- 古くから田や川の恵みを享受し、米や淡水魚、エビなどをよく食べる。
- 各地方の少数民族、外国人の影響を受けて変化したタイ料理が、
- さらに再び地方に発信されることもあり、食文化でも中心基地的存在。
- 特にバンコクは華僑の子孫が多く、中国食文化が色濃く根付いている。
- 各地方の少数民族、外国人の影響を受けて変化したタイ料理が、
- ■北部
- 山に囲まれており、小さな土地を耕して田んぼを作ったり、
- 森の草や動物の肉、淡水魚を食べて生活してきた。
- 主食は餅米で、特にお祝いの席ではカノムチーンという米の素麺を食べる。
- 豚の皮の唐揚げケップ・ムーや豚の腸詰めなどが名産品。
- 森の草や動物の肉、淡水魚を食べて生活してきた。
- ■東北部
- ラオス文化圏に入り、他地域とはかなり食文化が異なる。
- 豚、鶏、牛などの家畜から、メコンなどの川の恵み(魚やエビ)などの他、
- 昆虫やカエル、オタマジャクシ、田ネズミ、蛇などあらゆるものを食材にする。
- 発酵食品を食べたり、生肉を食べる食習慣もある。
- 豚、鶏、牛などの家畜から、メコンなどの川の恵み(魚やエビ)などの他、
- ■南部
- 東南アジアの島嶼部に位置し、海産物を中心に食べる。
- タイ料理をベースにインド、マレー、中国の影響を強く受けており、
- スパイスを多用し、最も酸っぱく、辛く、塩辛いはっきりした味つけである。
- 特に海産物の臭み消しにウコンを使うため、黄色い料理が多い。
- 料理の味が濃いのでパック・ノという野菜盛り合わせをよく食べる。
- タイ料理をベースにインド、マレー、中国の影響を強く受けており、
タイ料理をもっと知る
東南アジアのエスニックの代表として日本で最も流行っているのがタイ料理。
タイ料理レストランの数は日本国内にどんどん増え、タイカレーペーストなどのレトルト品は、
その辺のスーパーで普通に売られる様になりました。
タイの情報を発信するホームページや本も数多く、最も日本語で簡単に情報を集められる国の一つかも知れません。
タイ料理を知るwebサイト
タイ料理好きの管理人Mr.Aさんがまとめたタイ料理に関するデータベース的なサイト。
タイ料理の用語事典や料理解説など。2004年で更新がストップしているのが残念。
■THE THAI 食~画像と文章で味わうタイ料理~
タイ料理を言葉や材料で分解して細かく解説してあり、初心者のメニュー決めにかなり役立つ。
また著者が食べ歩いたレストランの情報が、次の旅行の参考になる。
■thai square
タイ料理のレシピや食材解説、レストラン情報などが掲載されています。
■タイの素
タイ好きのタイ好きによるタイ好きのための情報ページ。バーユさん運営。
タイの都市ごと、目的語との情報やグルメ情報などが探せるタイのポータルサイト。
■タイのグルメ・レストラン|バンコクナビ
バンコク情報ポータルサイトバンコクナビのグルメページ。
営利サイトなので掲載内容に偏りはありますが、バンコクの食事どころを探すのに役立つ。
タイ料理を知る本
世界の食文化 (5) タイ
現在のタイ料理の成り立ちや地方による食文化の違いを歴史を振り返ったり、現在の様子をのぞき見たりしながら退職文化をひもといた本。王様のごちそうというより、一般的タイ人が何を食べてきたかがよくわかる。
簡単なタイ料理のレシピも掲載されており、学者の書いた本とは思えないくらいにわかりやすい。
巻末にはタイの食材・料理の小辞典分類つき。
このシリーズは本によって著者の力の入れ方がまちまちなので、願わくばこのタイの本くらいに
詳しくまとまっているといいなとつくづく思います。
タイ料理のごはんですよ
タイ料理の神髄をもとめて旅した著者のグルメ紀行本。
屋台や友人の家の台所など、様々な場所の料理をのぞき見ている。
市場、川、海など、タイ中を駆けめぐりながら様々な食材、料理、食文化を追い求めています。
タイの屋台図鑑
フードコート、屋台など、安くておいしい料理が満載のタイ。
タイのローカルグルメ屋台にスポットを厚め、本場のタイ料理を食べつくすための400品を、
写真やイラスト付きで解説した食の指南書?
タイ語がわからないと目についた料理を指さしたり、誰かの食べ方をまねしたり・・・という注文を余儀なくされますが、
料理の注文の仕方も掲載されているので、タイ初心者でも一気に屋台になだれ込むこともできます。
周りの食いしん坊タイ人との会話の糸口にも使え、オススメです。
バンコク「そうざい屋台」食べつくし
あっさり朝ごはんも、名物激辛料理も、酒のつまみ屋台で食べれば安くて美味い。
指差し注文できる「そうざい屋台」で食べられるおそうざいを徹底解説してあります。
特にバンコクは外食する家庭が多いため、庶民向けのそうざい屋台が充実。
何度も訪タイしているフリークでも「あれ?こんな店あったんだ」と目から鱗かも。
タイ料理 レシピ本
きょうのごはんはタイ料理
トムヤムクン、カレーなどタイの定番料理を筆頭に、鶏肉のスイートバジル炒め、タイの焼きそばなど、手軽に作れて普段のごはんにぴったりのおいしい料理が掲載されています。ハーブやスパイス、調味料についても使い方や特徴を解説。
大型本の上に全て写真付きなのでわかりやすい。
日本で手に入らないような変わった材料使わずにできる料理が多いので取り組みやすいです。
おうちでおいしい。タイごはん
人気タイ料理店「ティーヌン」のペンシーさんのレシピ。
自宅で初めてタイ料理を作ろうという初心者にも優しく、気軽にタイ料理に取り組めます。
ティーヌンの人気メニューのレシピまで載っているのが嬉しいところ。
タイ食材が手に入らない場合、置き換えられる日本の食材も書いてあるので、
わざわざ少量の材料を探し回らなくてすむのもよいです。
タイの屋台ゴハン
バンコクの本場屋台料理全35品をレシピ、お店情報とともに紹介しています。
こちらもタイ食材や調味料の代用品を書いてあって重宝する。
レシピの数よりも屋台のガイド情報が充実していて、自分で作るというより食べに行きたくなるかも。
タイ食材を買う
タイ料理のメコンフーズ
タイのメーカーに特別オーダーした高品質の特注品から、契約農場による無農薬有機栽培フレッシュハーブまで
350種以上の商品がそろい、本格的にタイ料理が作りたい時に材料をまとめ買いしたい。
ガムランディーオンラインストア
タイ野菜、タイ食材など多数取りそろえる他、ショップオススメのタイ料理も注文できる。
面白いのは自家栽培のガパオ(バジル)を使った料理ガパオガイを包んだ揚げパンなどの
オリジナルメニュー。通販でも買えますが、福岡に食べに行きたくなりますよ。気になる~。ってなって。
タイ食材ストアータイマーケット
大阪道頓堀にあるレストラン『クンテープ道頓堀本店』がお届けする本場タイの食材&調味料専門店。
お店で食べられるタイ料理の他、食材、調味料も通信販売で買うことができます。
海老がごろっと入ったトムヤムクンなんて美味そうで、作るより買っちゃおっかなぁっていう気分になる。
カルディコーヒーファーム
アジア料理の食材の中ではタイ料理、ベトナム料理が充実している。
レシピをにらめっこしなくても手軽にタイ料理を楽しめるレトルト品が充実。
タイ料理のレシピ、食材はアジアフーズタイの味
ただ食材を販売するのではなく、パクチーやレモングラス等のハーブの栽培方法、その食材を使った本格的かつ簡単なレシピが充実しているのが嬉しい。
タイ料理を楽しむためのさまざまな情報も盛りだくさんです。
※このページは随時書き換えます。