ボンbôngは綿とか穂、ホンhồngが薔薇、チャンtrắngが白を意味するベトナム語です。直訳すると白い薔薇で、料理名はホワイトローズで通っています。
ベトナム中部に位置する古都ホイアンの名物で、米粉で作られた生地に海老のすり身や揚げたニンニクが添えられています。私が食べたのは、エビのすり身が包まれていたと思います。
ワンタンの様な物なのですが、米粉を使っているのでくにっとした弾力があり、ニンニクの香ばしい香りと、揚げワンタンのパリパリとした食感がマッチする。ヌクマムとも相性が良く、味が染み込むため一層美味しく食べることができます。餅ともビーフンとも違う、なんとも不思議な食感の食べ物です。
なぜこんな料理名がついたかなのは、見ればわかるといいますか。
要するに見た目が薔薇の花びらみたいだからホワイトローズといいたいらしい。
ベトナムの米の粉を使った粉食は、きっとお隣の中国から入った物だろうけど、
中国の南部にも確かに米粉を使ったクニクニの麺料理はあるのだけども、
ベトナムのほうが組み合わせの妙といいますか、さっぱりなんだけど
バランス良くまとめ上げるのが上手い気がします。
この料理、米のクニクニ。エビのうまみ、ニンニクの香りと食感を
最後にまとめ上げるのがヌックマムなのですね。
どれも主張しすぎないのだけど、見事に調和するのです。
中国だと油じゅわーっとか肉汁じゅわーーって感じが印象深い。
いや、もちろん、エビワンタンとかもありますけど、
でも豚肉も混ざってたりしますからね。(もちろん、それもうまい。)
ホイアンは観光地ですし、何処のレストランでも必ずメニューにあります。
どうも昔からある名物ではなく、最近できたご当地グルメみたいですが、なかなかです。