フィレテ・デ・ペスカドfilete de pescadoは直訳すると魚の切り身。魚の種類は何でもいいのですが、多くはカジキマグロなど大ぶりの魚の切り身を使います。
魚の身に小麦粉をまぶしてこんがりと焼いた魚のムニエルですが、キューバ風なのはやっぱりニンニクをたっぷり使うこと。魚の表面がこんがりとカリカリになってきたところで、レモン汁、すり下ろした玉葱、ニンニク、砂糖、塩、胡椒、ナツメグを加えて味が衣にしみ込むまで焼いた物。
カリカリした衣とニンニクの香りが香ばしい定番おかずです。
お魚のムニエル。
この料理は、小麦粉をまぶして焼いた後に味つけをしますが、先に魚をすり下ろした玉葱やニンニク、オリーブオイルなどを合わせてマリネしてから焼く作り方もあります。
そうすることで淡泊な味の魚にうまみがしみ込んで味が膨らむ。
すり下ろした玉葱に魚を2~4時間漬け込んだ後、ペーパータオルで水気をふき取り、小麦粉を付けて油を引いたフライパンで焼くだけ。
つけ込んだマリネ液の水を切って、ソース代わりに絡めても美味しい。
小麦粉をまぶさずに焼けばカロリーカットにもなりますし、この辺りはお好みです。
フライパンで焼く時の油はオリーブオイルです。やっぱりスペインから来た食べ方っぽいですね。
ちなみにキューバは海に囲まれた島国の割りに魚料理はあまり豊富ではありません。
漁師がいないわけではありませんし漁港付近では新鮮な魚が食べられるといいますが、
日常で口にするのが魚の切り身だというのは輸送や保存の問題もあるのかなと思います。
旅行中、大量の農産物を積み込んだトラックには何度も行き違いましたが、
冷蔵車輌は一つも見なかったなぁと今更思い出します。
小魚は捕れたその町で食べられて終わってしまうのでしょう。
勿論、それだけじゃないと思いますけどね。漁師の絶対数も少ないというし。
外国人向けのレストランになるとサーモンなどありますが、勿論、輸入でしょうね。
ところで、味つけに使う調味料の割合はだいたい次の通り。
レモン汁大さじ2、水大さじ2、玉葱1/2個分、ニンニク1かけ、
砂糖小さじ2、塩小さじ1、胡椒 小さじ1/4、ナツメグ小さじ1/2
塩胡椒は味を見ながら調整するとして、ニンニクはもっといっぱい入れたほうがキューバっぽい。
彩りと香り付けにコリアンダーのみじん切りを少量混ぜても美味しく仕上がります。
日本でも簡単に手に入る材料ばかりなのでカジキやサーモンが安く手にはいったら是非どうぞ。