北インドでは野菜のカレーが中心で、肉食をする人がチキンやマトン(ヤギ)のカレーを食べるくらいですが、南や東など、海に面した地方では魚も食します。
南インドのフィッシュカレーはココナッツミルクがベースのトマト味。ココナッツミルクが魚の臭みを消し、コクを加えてくれるため、マイルドながらも非常にしっかりした味わいのカレーになる。
鯖などの青魚を使うとさらに魚の脂がとろりととろけてこれがなかなかのうまさになります。
魚のカレーって美味しかったんだなぁとしみじみした一品です。
日本でも南インド料理屋に行かないと魚のカレーはないかも?
忘れられないのはゴアのパナジにある大衆食堂のフィッシュカレー定食。
当時、たったの20ルピーでご飯とカレーが食べられたのですが、「とにかく安くてうまいので毎日通った」と言う旅人につられ、行ってみたらホントにびっくりしたのを憶えている。
これまで日本でシーフードカレーといえば海老やイカ、帆立などが中心で、魚も白身魚を使った物が多いイメージだったが、そうか、青魚だと鯖味噌みたいなコクがでるんだなぁとしみじみ。
今でこそサバカレーなんてものがありますが、当時は衝撃だったのを思い出します。
また、北インドと異なり、南インドでは米食が一般的です。
白いご飯に野菜や魚のうまみが溶け込んだ煮汁をしみ込ませるとご飯がすすんでしょうがない。
ナンやチャパティも悪くはないけど、やっぱり米がうまいです。
しかし、現地の人は手で上手に食べますよねぇ。
(写真はオニオンライス。オニオンライスも美味です。)
肉料理と同じく、魚料理もお客様が来たときなどに作るごちそうだそうです。
普段は野菜の煮込みが中心なんでしょうね。
旅行で行くと、現地の人のごちそうを毎日食べちゃって、贅沢きわまりない感じ。
ちなみに右の写真はケララで食べたとあるお店のチキンカレーです。米食が中心なのでチキンカレーも油が少なめでさらっとしたレシピです。
スープカレーのようにさらりとしていますが、味のベースはトマトとジンジャーとココナッツミルクです。
さらっとしたスープをカレーと一緒に食べると南インドの暑さも吹き飛びますね。