ボルboluはスポンジ、グルンgulungはロール(巻物)、ククスkukusは蒸すという意味のインドネシア語。直訳すると蒸しロールケーキです。
写真は、卵がたっぷり入ったスポンジ生地を天板に流し込み、しっとりと焼きあげた後、表面にうすーくジャムを塗り、くるくるくるっと巻いて作ってあるケーキで、見た目は伊達巻きみたいですが、しっとりとしつつきめの細かいスポンジと卵の風味が絶妙の美味しさ。薄く塗ったジャムの甘酸っぱさがケーキの優しい甘さにほどよいアクセントになっていて、砂糖たっぷりで甘ーくして飲むインドネシアのコピやテのお茶請けにもばっちり!です。
インドネシア風ロールケーキ
このケーキはマルク州のタニンバル・ケイ島のご家庭でお茶菓子として頂いた物です。
タニンバル・ケイ島はケイ・クチル島の西側にある離島で、小さな集落がいくつかあるだけで、島民も少ないため、料理は薪を使ってします。当然オーブンなどの設備はありません。
食べたのはタニンバル・ケイ島ですが、ケイ・クチル島のケーキ屋さんで買った物を島民がお土産に持ち込んだのがこれです。
その貴重なケーキを分けて頂いたのが冒頭のロールケーキ。
日本の蒸しパンとも違って、ケーキとしては重量感があり、
伊達巻きとケーキと蒸しパンを足して3で割った感じでしょうか?
日本のカステラほど甘くなく、玉子焼きかと思うほど卵が濃厚で、その上、蒸しケーキならではのしっとりさが絶妙の味で、「これは日本でも絶対に売れる!」と仲間内皆で大絶賛でした。
ロールケーキ自体はインドネシアの都心にいけばいくらでもあります。
それこそ都会ではお店に冷蔵ケースが備わっていたりするので、
クリームたっぷりのスイスロール的なケーキも売っています。
(色使いなどは独特な場合もある。)
ただ、このケーキみたいに見た目は地味で素朴な物の中に
毎日食べても飽きないような美味しい味が隠れていたりしますので探してみてください。