ロティrotiはパンのこと。ケナリというのはマルク諸島の小さな島バンダ島で採れるアーモンドの様な形をしたナッツの名前です。砕いたケナリをパンに塗りつけてカリカリに焼いたラスクで、甘くない物と甘い物とあります。
写真は赤砂糖とケナリを混ぜたペーストを塗りつけて作ったラスクで、甘さとナッツの油のコクが相まってお菓子として楽しめる味。
マルクの海に出るとき、シュノーケリングや釣りのお供に持っていくのに重宝しそう。
マルク州の名産品のアーモンドのようなナッツがケナリ
ケナリは木の上ではくるみの様な固い殻に被われています。
ナタで殻を割ると涙のしずくのような実が2,3個入っています。
形はアーモンドと似ていますが、薄皮にシワがよってません。
胡桃やアーモンドなどに比べると油分が多くこってりとしていて、ソースにするとまろやかでコクがでます。
煎っても香ばしいというより油が溶け出すような感じがしますが、ラスクにすることでパンのカリカリッとした食感と香ばしさが加わるのでバランスの良いお菓子になるかもしれない。
ちなみに近年インドネシアの地方に行くと、国内旅行客目当てのお土産品の開発が盛んです。
地元で食べられてきたおやつ、通常の食卓に上がっていた食材を加工して作ったおやつなどが続々と開発され、空港や船着き場などで箱詰めされてお土産物として売られています。
このケナリ菓子もその一つといえます。
10年ほど前にマルク州を訪れた時には食材でしかなかったケナリが、アンボンの市場の外れに加工品をお土産として売る店がお目見え。さらにそれが箱に入って空港で売られていた値段は3倍!
地方の名産品として、土産物として観光客が買って帰るのでしょう。
これって日本の真似かしらん?と思うのは自意識過剰だろうか。
(購入客は勿論、ジャワ島などインドネシアの都会の子達だろう。)
売っていた加工品は様々。
日本に持ち帰って、みんなで食べられるかな?というのを選んで2つほど買ってみましたが、結局、日本まで持ったのはラスクのみ。
バゲア・ケナリというサゴ椰子のデンプンとケナリで作ったクッキーは乾パンみたいに硬くて、食べられないわけではないんだけど、お菓子として、みんなにわーーっと配るようなタイプではなかった。
バゲア・ケナリの形違い、味違いは結構いろいろ売っておりました。
色がほんのり黒っぽいと甘い味がするのは赤砂糖を使っているから。
甘い方がお菓子や軽食に食べやすいけど、見た目が今ひとつ。
でも見た目が普通のクッキーみたいにほんのり小麦色で美味しそうな方は甘くないんですね。
グリッシーニが近いかなぁ。そのまま食べるより何かの付け合わせというか、おかずと合わせたらあいそうな感じで。
でもって超固い。
勿論、これってインドネシアの人たちの好みの味なのでしょうね。
しばらく日本で置いておいても湿気らないから固いままでした。
地方菓子、いろいろ出てきてますから、インドネシアアイランドホッピングの際には是非お試しを。