サユール・プチェル sayur pecel [茹で野菜のピーナッツソース]

サユールsayurは野菜、プチェルpecelはピーナッツを使って作ったソースもしくはそのソースで味付けた茹で野菜を言います。インドネシア ジャワ島東部の伝統料理です。
作り方は至ってシンプルで、茹で野菜（空芯菜、キャベツ、インゲンなどお好みで）にピーナッツ、ニンニク、クンチュールの根（生姜の様なスパイス）、パーム糖、塩、唐辛子などを細かく挽いて会えたソースをかけるだけ。野菜をたっぷり食べられる嬉しい副菜のひとつです。

この料理は日本人にも有名なインドネシア料理ガドガドに似てます。
ガドガドとペセルのソースの違いはココナッツミルクと生姜（クンチュール）です。
 
ガドガドのソースにはピーナッツ、砂糖、唐辛子などのスパイスの他にココナッツミルクが入ります。
対するペセルにはココナッツミルクはなし。
代わりにクンチュールと呼ばれる生姜のようなスパイスが入ります。
ガドガドが甘く感じたのはココナッツミルクの味の影響がでていたということ。
 

ペチェルは副菜としてだけでなく、白いご飯に添えて食べることも。ナシ・ペチェルnasi pecelといいます。ご飯にたっぷりの野菜とピーナッツで、バランスがよくヘルシーです。
 
ペチェルに添えられている揚げせんべいはルンペイェックRempeyek。
米粉とココナッツミルクの生地にピーナッツや赤豆を入れて揚げたもの。
 
インドネシアのちゃんとしたご飯にはクルプックと呼ばれるキャッサバでんぷんから作った揚げせんべい等が添えられますが、プチェルの場合は、ルンペイェックが一般的のようです。

日本人の感覚ではお菓子の部類ですが、考えてみれば元々ポテトチップスだって、フライドポテトの代りに添えられた立派な副菜だったし、違和感ないのも納得。
日本の食べ物で例えると、うどんの揚げ玉みたいな役割かな～？
 
サッパリ味の茹で野菜サラダに脂分とカリカリとした食感を加えてくれて絶妙なバランス。
せんべいの色が黄色いのはターメリックが入っているからで、特に辛いわけではありません。
 
ちなみに西ジャワ地方の郷土料理にロテックLotekと呼ばれるサラダがありますが、このサラダは茹で野菜と生野菜を混ぜてペチェルソースをかけた物だそうです。
どちらもジャワ島に行ったらメイン料理に加える一品として是非どうぞ。
 

アヤムゴレン　スハルティ　Ayam Goreng Suharti