各国食文化解説

キューバ料理

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メリカ合衆国の南東部の海域、カリブ海に浮かぶ島国キューバの土着の民族はマニオクやトウモロコシを栽培して主食としていたが、スペイン人による侵攻により土着民は絶滅。
現在ではスペイン侵攻以降に住み着いたスペイン系、奴隷として連れてこられたアフリカ系、
契約労働者としてやってきた中国系民族がもたらした食文化がキューバに根付いています。
マニオクやトウモロコシに取って代わったのは米とバナナで、キューバの食卓には欠かせない食材。
また、意外なことにキューバ人は辛いのが苦手で、同じくスペインによる侵攻を浮けた中南米諸国の原産である唐辛子が料理に根付いていない。
米食で辛くなく、素材の味を活かす味つけを好むため、日本人の口にはよく合います。


キューバ料理の主な特徴

白いご飯 キューバ

■米を主食としている。

白米は塩と油を加えて炊いて食べる。

小豆に似た形の黒豆を炊き込んだコングリは

お隣ハイチから調理法が伝わったといわれる。

■副食にビアンタと呼ばれる炭水化物が欠かせない。

タロイモ、マニオク(キャッサバ)、ジャガイモ等を茹でたり揚げたりして食べる。

茹で芋にはモホソースというニンニクソースをかける。

バナナは青い物も熟した物も食べる。

■フリホール・ネグロがしばしば食卓に登場する。

ニンニク、玉葱、唐辛子で煮込んだポタージュが定番。

ご飯に炊き込んで食べるのも一般的。
カルネ・デ・セルド 豚肉 フライパン焼き

■牛、豚、鶏など肉は食べるが調理法は単調。

たっぷりのニンニクにオレンジ(レモン)を加えたモホソースの他は

トマトを使って味つけをするのが一般的。

アヒアコと呼ばれるごった煮やスープに入ることもある。

■海に囲まれているのに魚は余り好まれない。

魚を余り食べないため呼称も「魚」とだけ。

肉料理以上に調理法が単調で焼くか揚げるかくらい。

■砂糖の甘味を好む。

キューバの主産業がサトウキビだから?甘い物が大好き。

果物を砂糖で煮たり、コーヒーにどばっと加えて取る。

サトウキビから作ったお酒ラム酒もキューバ名産。
旅行者向けに出される朝食

■最低限の食料は配給制度で得られる。

米、豆、芋、油、砂糖などを家族の人数に応じて格安で買える。

誕生日にはケーキの配給などもあるそう。

■一般家庭の食事はシンプル。

ご飯に豆煮込みの食卓が毎日続いたりする。

周辺社会主義国の崩壊により貿易国を失い万年物不足。

配給だけでは食事は充分でなく、市場の食材は高い。

結果的に毎日の食卓がシンプルにならざるを得ないのでは?(著者の推測含む。)

キューバ料理をもっと知る

社会主義国のキューバは日本にとっては地理的にも遠く、情報も届かない。
食べてみたら意外と美味しかったのですが、キューバ国民にしてみれば食事を楽しむ余裕はなさそうと感じた。
国民全体のお財布事情が底上げされればもっと素材も調理法も幅広くなるだろうなというのが個人的な感想です。

キューバ料理を知るwebサイト

キューバ料理のレシピ :キューバ大使館のページ
Three Guys from Miami:マイアミ在住キューバ人運営。レシピも豊富。
Taste of Cuba(英語):キューバ料理レシピ。
Cuban Cuisine(英語):キューバ料理レシピ。食材ごとに探せて便利。

キューバ料理を知る本

世界の食文化〈13〉中南米

キューバ―情熱みなぎるカリブの文化大国 (ワールド・カルチャー・ガイド)

旅行人160号特集キューバ・革命の島を徹底ガイド!

バックパッカーのバイブルだった旅行雑誌旅行人のキューバ特集。
チェゲバラの生涯を描いた映画の公開にあわせて組まれたもので最も最新で詳しくキューバを知ることができます。
食事についての情報が豊富なワケではありませんが、キューバの旅行情報を日本語で得ることができるため、
ガイドブックよりも役に立ちます。


Travel Community Magazine 4travel vol.1 (カドカワムック 295)

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