ラオス

ルークチン・ムー・トート [豚の揚げ団子]

ルークチン・ムー・トート [豚の揚げ団子]
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ルークは子供、チン(シン)は肉を指す言葉。直訳するとの子供=肉団子です。
そしてムーが豚でトートが揚げる。豚肉をミンチした後団子状にまとめて揚げた料理のこと。
中国などでは団子になった状態は料理として未完成というか、揚げた団子をソースに絡めたり、スープに入れたりするイメージですが、これは肉団子で完成系です。
ソースも何もなくって、そのまんまこれがでーんと出てきた意外性に驚いたのですが、
これがバカウマ。思わず同席者みんなに配ってしまいました。

ルークチン・ムー・トート 豚肉団子ルークチン・ムー・トート 豚肉団子


ラオスでご飯(餅米)のおかずの主流と言えば家畜と野菜、果実系がメインです。
川魚もありますが、スープにしたり、焼いたり、ラープという和え物にするくらい。
肉料理もバリエーションはあまり多いとはいえず、焼くかラープか揚げるか・・・って感じなので、
頼んでみたのが肉団子だったのです。
8このミートボールが皿に無造作に乗ったのとキュウリが数枚だけ。
「何コレ。騙された!」と思ったわけです。だってラープとかって皿に山盛りだもん。
 
ところが食べてびっくり。「うわ、何コレ。美味いっ!」とお顔ほころびました。
 
恐らく、ラオスではパック入りの挽肉を買うのではなく、肉の塊から挽肉を作ります。
包丁で叩いて作った挽肉はうまみがたっぷりと残った粗挽きに仕上がっている上に、
肉と一緒に入ったコリコリとした軟骨の歯ごたえが小気味良い。
そして、外側はカラッと揚げてカリカリなのに、中はふわっと柔らかい。
肉のうまみと甘みがあふれていて、シンプルなうまさに思わず目を見開いた。
 
豚肉もそうでしたが、鶏肉もブロイラーなんていないので、うまいだろな~。
お裾分けした方々にも好評でした。余計な味がついてないのが日本人にうけた。
 
ちなみにこの肉団子を指すルークチンという言葉はラオスでもお隣のタイでも同じです。
タイでは屋台の麺やに行くとトッピングに魚のすり身を追加したりするため、
このルークチンという言葉は結構頻繁に口にします。
 
タイの魚のつみれ麺は中国福建省の華僑がクイティオと共に持ち込んだようで、
フランスが統治していたラオスには縁がなかったのかもしれない。
ラオスでは麺類はいろいろ食べられてるが、魚のつみれはあまり使われません。
 
魚のすり身を揚げた物もありますが、臭み消しに香辛料がたっぷり入っています。
麺に入っているつみれは中国やタイのものかもなぁと思ったりもします。(勝手な想像です。)
 
ともかく、こちらの団子はシンプルな料理ながら感涙物のうまさでした。
たぶん、香辛料の味に飽きていたんだろうなと思いますけどもね。
サクッ、ふわっ、こりっと歯ごたえを楽しみ、じゅわーーの豚肉汁で顔ゆるむ。
そんな味にぜひ出会いにいってください。