ネパールはお隣のインドと同じくスパイスを使った料理を食べますが、インドのようにたくさんのスパイスをバランスよく組み合わせるよりも少ないスパイスをシンプルに使いこなしていました。
特に山の上はかつては現金収入も少なく、車道も整備されていなかったため山で採れる食材や保存の利く食材を組み合わせたシンプルな食卓が多かったと考えられます。だから麓に行くほど使う食材や調味料が増えた印象がある。
その山の上で山のスパイス「ジンブー」を買ってきました。
ジンブーを使って料理に挑戦。なかなかむずい。
左から生姜パウダー、クミン、ジンブーです。他にもいろんなスパイスを使うけど、スパイスを使い慣れない日本人にはこのくらいでちょうどいい。
ジンブーは葱とかニンニクのような強い香りがする葉っぱで、これを乾燥した物を料理に使います。
インドではダルスープに浮かぶハーブはコリアンダーですけど、ネパールだとジンブーなんですよ。
アルー・ジンブーです。
インド料理にもじゃがいもとハーブをシンプルに和えたものがありますが、それをネパールではジンブーやジーラを使って作っていました。
ほくほくと淡泊な味のじゃがいもをピンと際だたせるためにハーブやスパイスの力を借りるんですね。
作り方は最初に簡単で皮をむいたじゃがいもを茹でておいて、
バター(向こうだとギー)を溶かしたフライパンにジンブーを入れて香りを出し、じゃがいもを投入して適量の塩と和えてからふたをして数分蒸らすだけ。
日本だと塩胡椒で味を調えますが、そもそも標高が高くて胡椒が手に入らないのもあるのでしょう。山の上では胡椒は料理に使ってませんでした。
こちらはオニオンパコラです。
ひよこ豆の粉(ベサン粉)を衣に使った揚げ物で、これが日本の天ぷらの原型では?という研究者もいます。
揚げ物はポルトガル人が日本に持ち込んだのは事実ですが、ポルトガルは日本に来る前インドを経由しているわけですから、あながちその推測も間違ってない気もしますね。
天ぷらと違って衣に卵は入れません。黄色い色はターメリックとかです。
こちらは鶏肉で作ったパコラ。オニオンパコラが一番好きですが、衣が余るともったいないのでついでに鶏肉も揚げちゃいます。
衣の中にスパイスミックスを投入し(向こうの人はちゃんと調合すると思いますが)、ジンブーも入れてネパール風っぽくしてみました。
はい。パコラにはやっぱりビールでしょうか。
せっかくだからネパールのビールでもどうぞ。
こちらのビールは瓶ビールだとエベレストのイラストだけではなくって、アルピニストのイラストまで入っていて、正直、デザインがかっちょわるい。
缶の方は山だけですが、その方がすっきりしていていいと思う。
エベレストビールはちょっと軽めのビールです。
ネパール料理と言えば基本はカレー(煮込み)に米という組み合わせですが、
日本に帰ってまで再現したいと思うのは軽食の類が多いです。
そのうちウラド豆を手に入れてウォー(バラ)を作ってみたいともくろんでます。
豆ミックスも購入したから、クワティーも作れます。