トルコの焼き菓子の中でも特に代表的なパイ菓子の一つ。小麦粉を卵をつなぎとして作ったパイ皮ユフカを薄く伸ばし、層状にして焼いたもので、プレーン味のサーデ・バクラヴァから、砕いたくるみ入りのジェヴィズリ・バクラヴァ。ピスタチオ入りのフストゥクル・バクラヴァなどがあります。
パイに糖蜜をたっぷりとしみ込ませるため、甘さが頭に「キーン」と響きますが、慣れると逆に日本の菓子が物足りなくなってしまうのがコワイです。カロリー的に(笑)
頭がキーンとするようなむちゃくちゃ甘いパイ。
トルコのパイ生地のユフカは西洋菓子のパイ生地と異なり、生地にバターを練り込みません。小麦粉に卵を練り込んだものをものすごく極薄に伸ばしていきます。
この時に薄く均等に伸ばさないとバクラヴァをかじった時に口の中でほろりと崩れていかないので、熟練の技巧が必要です。(トルコではパン屋さんなどでユフカの生地を購入できる。)
薄く伸ばしたユフカを広げ、木の実をおき、ユフカを重ね、また木の実をおき・・・と繰り返し、最後はユフカを3枚ほど重ね、三センチ角くらいの市松模様に切れ目を入れます。
(トルコでは市松模様ではなく、「バクラヴァ様に」というそうです。)
こうしてできあがったパイの土台にバターを載せてオーブンで焼き、焼き上がったら、予め作っておいた糖蜜を上からたっぷりと!パイ生地にじゅわーっと蜜がしみ込み、キンキンする甘さのパイに仕上がるのです。
一般にピスタチオ入りのバクラヴァは値段が高いです。
バクラヴァは蜜を食べているような激甘のトルコのお菓子の王様。
甘い物が好きな私ですら「甘い」と公言するのですから、甘い物が苦手な方には拷問の様なお菓子ですが、トルコにいったら是非バクラバジュ(バクラヴァ屋)にお立ち寄りを。
泥どろっとした味のこゆいトルココーヒーのお供にぴったりです。
そういえば、インドにもトルコのお菓子に近い物がたくさんあります。
蜜漬けのパイもヘルヴァもインドで買ったことをふと思い出しました。
写真がなくて紹介できないのが残念ですが。
(その頃は食べ物を写真に撮る習慣がなかったのです。)