チングリ・ブーナ chingri bhuna [ベンガル風海老の炒め煮]

チングリchingriが海老、ブーナbhunaが無水調理のこと。チングリはベンガル語ですが、ブーナはウルドゥ語からきています。
鍋に油を引き、ニンニク、生姜、唐辛子などのスパイス類を入れて炒めたものに海老を加えて作ったもので、油を使って素材が持つ水分を引き出しながら作るため、素材の旨味を存分に味わえます。
写真のブーナにはココナッツミルクをわずかながら入っており、コクが増しておりました。
辛くてしょっぱめの味付けで、少しの量でご飯が進む一品です。

海の近いところでは魚介も食べる。インド料理も様々

こちらの料理はベンガル地方の都市コルカタでいただいた物。
北インドでは海老を食べることを気持ち悪がられたことがありますが、ベンガル湾に近い東インドでは海老も魚も一般的に食されます。
魚介類だけでなく鶏肉などでも同じ調理法で調理します。
鶏肉やマトン（インドではしばしばヤギを指す）のブーナはもっと広い範囲の地域で食べられます。

また、この調理法はいわゆるミャンマーの油戻り煮に近い物があります。
油戻り煮には油の被膜で覆うことで食材が傷むのを防ぐ役割もあるそうですが、
ミャンマーはお隣ですし、インド周辺国も暑い季節は尋常じゃない暑さなので
同じような意味合いももっていそうです。

インド亜大陸で濃厚な味のカレーを食べたかったらブーナを選ぶといいかも。
トマトの水分で煮込んだチキンとか、水分少なめでとことん濃厚なグレイビーなお味が楽しめますよ。
　

Radhuni Restaurant