パプディpapdiはヒンディ語でパイや薄いフレーク状の形をしたもののこと。こちらは溶かした砂糖にギー(精製バター)とカルダモンパウダーを入れて練り、小麦粉やひよこ豆の粉を用いながら伸ばして作る飴で、容器にぎゅーっと押し込んで整形してあります。
南アジアでは大人気のスイーツで、見た目は固そうですが口の中に入れるとすーっと溶けていく。できたての綿飴を固めたらこんな感じになるのかな?という食感。
カルダモンの香りさえ苦手でなければ比較的食べやすいお菓子なので、お土産に買うのもアリです。飴の塊なので超甘いけど。
激甘だけどうまい。疲れた時に食べると脳がキーンと安定しそう。
インドのお菓子は豆を主原料にし、砂糖がたっぷり入った物が多い。
砂糖の含有量が原材料の大半を占め、和菓子の甘さに慣れている身には甘さが想像を超えていて、口に入れた途端にびっくりするのだが、その甘さに慣れるとやみつきになる場合がある。
このお菓子がまさにそれ。
入っているスパイスがカルダモンとナッツなので、比較的癖がなく、甘いのが苦手でなければわりと抵抗なく食べられる。
インドのお菓子は和菓子の練り切りのような見た目でありながら、独特の味わいの生菓子も多く、香りや風味が苦手な物もありますが、ソーン・パプディは逆にどハマりしてしまう人も多いようです。
口の中で溶けていく様は綿飴のような感じ。違うのはギー(精製バター)やアーモンドが入ることにより、それらの油分でコクが加わること。ほんのりとバター飴やミルク飴のような味わいが口の中に残ります。
渋い日本茶のお茶請けに食べても合うんです。
写真はすべてインドの有名菓子メーカーの市販品ですが、家庭の主婦が手作りでも作ります。
カルダモンパウダーやギーを入れ練り上げた飴を小麦粉、ひよこ豆粉を打ち粉みたいに使いながら伸ばして行きます。
綿飴は砂糖だけで作るのでそのうちふわふわ感が消えて固まりますが、ソーン・パプディの場合、粉が飴を包み込むので針のように鋭くぱらぱらの形状になるのです。
作り方の原理は中華菓子の龍髭飴と同じです。
ちなみにヒンディ語でソーンは砥石という意味があります。仕上がりが砥石で削ったかのように薄くとがった形状だからかも。
似たようなお菓子でパティサpatisaというものがありますが、原料はほぼ同じですが、パティサの方が固く、色が濃いといいます。ひよこ豆粉と小麦粉の配合の割合か、ギーの量かなと勝手に想像していますが、まだわかりません。(パティサの方をまだ食べたことがない。)
インド人が激しく薦めるスイーツはたいてい激甘なので警戒するのですが、そして、これも確かに激甘の仕上がりなのですけど、割とイケる。
甘さがきーーんって感じなので、一かけで充分満足できて食べ過ぎも防げます。
写真のBicanoというメーカーのソーン・ケーキのように固めておらず、カップに入った物であれば、口溶けがさらにいいのでなんとか1個食べきるのも可能でした。
インドのお菓子は日本のお菓子のように個包装になっていませんので、小さめパックのものを見つけたらお土産用に買い占めておくとよいですよ。
(ソーン・ケーキ類は大容量パックの方が取り扱いが多いです。)