砂鍋shaguoは土鍋、鮭魚頭guiyutouは鮭の頭です。鮭の頭に衣をつけてカラリと揚げた後、油揚げ、葱、キャベツ、トウモロコシ等々の野菜や肉、魚のつみれにかまぼこなどバラエティに富んだ具と煮込んだ醤油ベースの寄せ鍋です。
鮭の頭を揚げているので衣が吸い込んだ油が鍋に溶け出すことでコクが加わり、さらに豚肉や魚の加工品のうまみや野菜の自然な甘みが絶妙に混じり合います。日本の鍋とはひと味違うけど、納得のうまさです。
鮭の頭を揚げて鍋に入れちゃう!豪快だけどうまい!
この料理は台湾のサラリーマンたちが集う大衆料理屋で注文した物。
台湾では氷を敷き詰めた冷ケースにその日仕入れた海鮮を並べ、好きな食材を好きな調理法で注文できるようなお店がよくあります。
台湾風の居酒屋のような大衆海鮮料理屋というかそんな感じで、「熱炒」とか「快炒」と看板にあるお店がそれにあたります。
(そういえば海を渡った大陸のアモイにも似た傾向のお店がありますが、同じ文化圏の漢人だからかも。)
ご想像の通り、鮭の身でどなたかが別の調理法で食したものと思われ、その身をぶつ切りにした残りがこの頭です。
「今日は鮭の頭で鍋を作ってあげられるよ。」と言われ、「じゃあ、よろしく~」という具合に注文した物です。
いつでも食べられるものではないのでメニュー未掲載。
この鮭の頭をメインの具およびだしに大胆に使ったお鍋は、台湾の家庭料理レシピなどでよく紹介されています。
鮭って絶対輸入物のはずなのに人気の食材なんですね。(鱒なら台湾にもいる。)
鮭のインパクトがあまりに大きすぎてわかりにくいですが、食べ進めると中からかまぼこだのつみれ団子だのが出てきて、たまたまこういうのが当たると当たりくじを引いたよう。
エノキタケはすっかり台湾でも定着しているようです。
ちなみに台湾人は鍋の〆に雑炊を作って食べたりしません。
鍋は鍋でおかずとして、ご飯はご飯で食べるようです。
漢方が入ったスープが多いので雑炊にしてもおいしくないのかも。
だけどもこの鍋は絶対に雑炊にしたら美味しい!
これまでも鍋を食べた後は、スープがもったいないので、「炒麺じゃなくて、ただの麺ってない?(くれない)?」と聞いたりしていたのですが、いつも「ない。」って言われて終わりでした。
しかし、ついにこの鍋で〆の雑炊のための生卵とご飯をゲット!
たまたま日本育ちの女子大生がビール売りのバイトをしてたので、その子を介して頼んだらあっさりOKしてもらえました。
羊の鍋などのように八角など漢方が入らないのもあってご飯との相性もばっちりの雑炊ができあがります。
4人くらい人数が集まった時は、是非、食べてみてください。
鮭ってお歳暮でもらっても結構もてあまし気味でしたけど、そうか、頭ってこういう食べ方にするとおいしいのか。
頭を揚げてしまう発想はなかったので、いつかやってみたい。
魚屋さんでアラでももらってくるか。
まあ、めんどくさいからやんないかな~(笑)
ちなみに台湾の通販サイトを見るとこの頭鍋セットが売られています。
鮭の身ではなく、頭だけで売れるからすごいや。
このお店でも刺身をとった後の頭が氷の上にずらりと並んでました。
お鍋を食べている人が他にもいっぱいいましたよ。
娜魯湾熱炒焼烤
住所:高雄市新興區仁愛一街303號 tel:07 235 5555
FB:お店のフェイスブックページ
高雄駅から徒歩5分くらいの場所にある海鮮や焼物を出すお店。
いつ前を通っても親父たちがたむろっているので気になっており、2013年1月に高雄を再訪したときに立ち寄ってしまいました。
その後、なくなったと思ったら移転していました。今、Facebookを確認すると八徳一路になっているので、また移転したのかも知れません。
高雄駅近くで熱炒はあまりないので、是非探して行ってみて!
メニューは肉から海鮮までいろいろあり、台湾風家庭料理が思う存分食べられますし、一皿100元くらい~とかなり安い。これはサラリーマンが集うわけだ。
安いだけでなくボリュームもたっぷりなので、人数が多い方が楽しいです。
4人でたらふくビールを飲んで1500元くらいだったので驚いた。
台湾人は食いしん坊なので、台湾人が集っているお店は絶対当たります。