もうすぐ旧暦の5月5日がやってきます。日本では5月5日は「端午の節句=こどもの日」ですが、中国では端午節がこどもの日とイコールにはなりません。(こどもの日は6月1日。)
「端午節」は、春節・中秋節に並ぶ中国の三大伝統節句のひとつで、「粽」を食べます。日本の端午の節句もこの中国由来ですが、日本風に変化したようです。今では柏餅の方が粽よりポピュラーな気もします。私の家は端午の節句など祝ったことありませんけども。あ、でも鯉のぼりはあったな。そう言えば。
冒頭の写真は中国のシャングリラホテルの端午節の箱です。
こちらはその側面。端午飄香とかいてあります。端午の香り。
ちなみに端午に粽を食べるというのは春秋戦国時代の政治家かつ詩人の
入水自殺に由来するそうです。(詳しくはこちらの記事を参照。)
箱を開けたところです。粽がごろごろ入ってます。
数は16個。しかも8種類の粽がはいっておりました。
全部2個ずつはいってるのかも。(ちゃんと数えてない。)
粽の大きさはこのくらい。結構小ぶりです。
凧糸の縛り方が違ったのでもしかしたら凧糸で中身を
区別するようにしているのかもしれません。
パックを開けて調理したら中身なんてくべつつかないし。
試しに2つ蒸してみることにしました。
オーソドックスに肉粽と抹茶餡粽です。
うちの蒸し器はでかくて面倒なので鍋で簡単にやりました。
真空パックに書いてある作り方を見ると、お湯で茹でるか、
蒸し器で20~30分蒸しなさいと書いてあります。
肉粽です。開けたらもう想像通りの物が出てきました。
商品の正式名称は「鮮肉粽」。
肉粽を割ってみました。
申し訳程度に2センチ角くらいの肉が入っております。
味も想像通りの無難な醤油ベースの粽です。
こちらは抹茶餡粽(抹茶豆沙粽)です。豆沙っていうのがあんこ。
抹茶なんだからあたりまえっちゃーあたりまえなんだけども、
開けたら真緑でちょっと驚きました。
やっぱ日本人は食事の色が緑っていうのは慣れないですよねぇ。
お菓子だったらそうでもないんだけども。
割ってみたら真ん中にぎっしりあんこが入ってます。
このあんこは甘さ控えめです。日本の和菓子よりずっと砂糖が少ない。
おまけに周りの抹茶風味の餅米は、抹茶の香りがする蒸し餅米。
これで周りの米も甘かったらお菓子って思うんだけども、
お菓子ともおかずとも取れない微妙な味。まあ美味しいけど。
あんこ好きには物足りないかもしれません。
キビのつぶつぶがはっきりとわかる粽です。
おそらくこれは、枣泥黄米粽(ナツメ餡入りキビ粽)です。
実は最初の2つと違って、6種類を適当に蒸したので
どれがどれだかわからない状態になってしまった。
(しかもこちらは私は食べていません。写真のみ。)
こちらはおそらく蓮蓉梘水粽(蓮の実餡入り梘水粽(かん水に浸した米で作った粽とのこと。)
かん水の色に染まった餅米がびかびかと光っています。
中の餡は餡と言うよりもクリームみたいで、ねっとり甘い。
これは抹茶小豆よりも断然あまいです。
たぶん米の方にも砂糖がはいってまして、
だから笹の葉をはがすときにだいぶんねちょーーっとした。
ちなみに他にはこんな粽がはいっています。
■紅枣粽(紅棗粽:ナツメの粽)
■燕麦香粽(オーツ麦の粽)
■素米三宝粽(3種の豆と3種の穀物が入った粽)
■菠夢粽(パイナップル粽)
なんだかほとんどが甘い粽ですが、北方中国風の粽はほんのり甘いんだそうです。
こちらの粽は長春のシャングリラホテルで購入した物です。中国北方の味なのですな。
(スーパーでもずらりと、端午節の粽が売られているそうな。)
抹茶餡粽のとこに甘さが物足りないって書いたけど、そういうものだという話だ。
写真は撮らなかったけど、素米三宝粽は小豆、大豆、ナツメなどが入り、
米も黒米と普通の餅米とキビの三種が入っていて、「ごま塩がほしい!」味だそうです。
この粽と肉粽だけはご飯っぽいかんじなんでしょね。
でも大豆が入っているのを珍しがっていました。
また私めはパイナップル粽をたべましたが、これが詐欺のように小さいパインなのですよ。
小指の爪ほどの大きさのパインのかけらが真ん中に入っているだけなの。
でも粽全体から甘酸っぱい香りがぷーんと漂ってきました。甘さはそれほど甘くありません。
パイナップルは南方のフルーツなので、昔の中国東北地方には絶対なかったよなぁと思った。
オーツ麦の粽はカボチャ餡が入っていたそうですよ。