タイ在住邦人や日本人観光客に大人気のこの料理。プーปู=蟹。パッ(ト)ผัด=炒める。ポンผง=粉。カリーกะหรี่=カレー。直訳は蟹のカレー粉炒め。店によって使う蟹の種類は異なりますが、バンコクの有名店ソンブーンでは渡り蟹を使っています。
ぶつ切りにした蟹をピリ辛の唐辛子味噌と共に炒め、ココナッツミルク、卵でふわふわに仕上げた、ぴりっとした辛みと蟹のうまみがとけあう、たまらないおかずです。
カニをそのまま食べるのも美味しいけど、ご飯にぶっかけて食べたくなりますよ。
蟹を殻ごと豪快に炒めてカレー風味に味付け。
タイではエビと同様、蟹も元々食卓に上っていたのは淡水蟹。酢漬けにしたりソムタムに入れたりして食べていました。
海の蟹が本格的に消費されるようになったのは1970年代で、この料理が生まれたのもその頃です。
カレー系の料理は西方から、中華の技法は中国から来た華僑から。
それらが合わさってできたニュースタイルのタイ料理として定着したように思います。
元々はカニをカレーで炒めただけというシンプルなものをソンブーンの創始者が家族向けにココナッツミルクや卵を加え、マイルドに仕上げたのが始まりだそう。
今ではシーフードを扱う料理店では定番メニューになっています。
辛み付けに使われるのは、ナムプリック・パオという唐辛子味噌。
ナムプリック・パオとは干し海老、玉葱、大蒜、唐辛子を油で炒め、砂糖、塩で調味したもので、トムヤムクンにも使われる調味料。
このナムプリックパオ入りの油を大量に使用して豪快に炒めるので、ふわふわの卵の中にうまみが凝縮されて仕上がります。油が少ないと卵がぽそぽそになっちゃいます。
はっきり言って超こってりで、高カロリーです。食べれば食べるほどご飯も進んで困っちゃいますが、仕方ありません。ダイエットは明日からにしましょう。
ちなみに2013年に訪日タイ人観光客へのビザが緩和されましたが、一番人気は北海道旅行だそうです。テレビでインタビューを見ていると「食べ物が楽しみ!カニ!」と非常に楽しんでおられた。
お互いにカニ喰いまくっているのだなぁとしみじみしました。
ソンブーン・シーフード
895/6-12 Chula Soi8, Bangthadthong Road, Pathumwan, Bangkok
tel: 0-2216-4203-4 , 0-2214-4927
営業時間 16:00 – 23:00 ラストオーダー22:30 無休
この店を紹介しないガイドブックはないバンコクのシーフードレストラン。プーパッポンカレーの元祖として有名。この本店の他、スリウォン、スクンビットなどに支店も多いが、値段がちょっと高かったりする。
本店はBTS国立競技場駅やフォアランポーン駅から20分くらい歩く。
小泉氏が訪タイしたときの食事会場に選ばれたお店なので、ここに行くといつも小泉元首相の写真を持ってこられます。
ジョックキッチン
住所:23 Soi Issara Nuphap, Phlab Phla Chai Road, Bangkok
TEL:02-221-4075 [要予約]
営業時間:12:00-14:00, 18:00~21:00 不定休
ヤワラーにある創作海鮮料理を食べさせてくれるお店。
料理好きのオーナーのジョックさんが汗だくでもてなしてくれる。
ヤワラーの住宅地の合間でひっそりと営業している上、昼間は近くの寺院のお供えなどをうる屋台で店が埋もれているので、
営業時間に行かないと場所を見つけるのは至難の業です。