ケサディーヤス(またはケサディージャス)は、マサと呼ばれる穀類を使って作った生地にケソ(スペイン語でチーズ)などを挟んで焼いたメキシコを代表する軽食の一つ。見た目が黒いのは黒いトウモロコシを挽いた粉をマサに混ぜているからです。
具はチーズの他に食用カボチャが入っており、折りたたまれた生地を開くと、花のオレンジと茎と葉の黄緑色が鮮やか。そして、全体を包む様にチーズがとろけて絡み合います。
見た目ではあまり食欲が出ませんが、食べてみるとかなり濃厚でうまいです。
南瓜の花のトルティーヤ仕立て。
このケサディーヤスは市場や街角の屋台などでも食べられますし、ご家庭でもよく作られる軽食です。
私は黒いトルティージャへの興味に勝てず、食べるつもりもなかったのに屋台に吸い込まれて食べてしまった一品です。
具はいろいろお好みで選べるのですが、カウンターの目の前にでーんと目立っていたカボチャの花を選びました。日本では見ませんが、メキシコ人は大好きらしい。
作り方は一つ分の大きさにちぎった生地を鉄板に広げ、その横にカボチャの花をどさっと投げ入れ、炒めます。
そして、トルティージャは両面をまんべんなく焼けたところでチーズを乗せる。
チーズが暖まってとろーんととろけてきたところで、そこで焼いていたカボチャの花をばさっとtチーズの上に乗せ折りたたんだら完成!
できあがると冒頭の写真の様な黒い半月状の物体になるわけです。
写真ではわかりづらいのですが、大人の顔くらいの大きさです。
味はほとんどついておらず、お好みでサルサをかけて食べます。
焼きたてであっついし、サルサと花から汁がでろでろ垂れるし、柔らかいので全体が揺れて食べにくい。もう格闘でございました。
あつっ (≧д≦)ノ
でも熱くないと美味しくないのが歯がゆいですねぇ。
しゃくしゃくと瑞々しいお花の歯ごたえが野菜代わりな感じ。
花に味つけがないだけに水っぽくて青臭い感じなのですが、サッパリしつつもコクがあるモッツァレラのようなチーズが入ることで、バランスがよく、美味しく頂ける。
油をほとんど使わないのに美味しいのはチーズのコクのお陰でしょう。
「ところで、このトルティージャはなんで黒いの?」と問うと、バケツの中から一粒の黒いトウモロコシを取り出してくれました。
「これをすりつぶして白い生地に混ぜてあるのよ。」というので、黒いトウモロコシだけで作らなくてもこれだけ黒い色に染まるようです。
ちなみに黒いのを混ぜずに作った物は右下の写真です。
これはサルサで和えた鶏肉とチーズを挟んだケサディーヤス。
バスの休憩所で売っているものだったので、すぐに食べられるように、ソースなどは添えず、具に味付けされていました。
こちらはケサディーヤス コン ポジョでしょうか。メキシコでは鶏むね肉を食材に使った料理も定番中の定番です。
そして、味つけはトマトと唐辛子で作ったサルサ。
原産は南米ですが、陸続きだし、スペインに支配されたのも同じ。この味が南から伝わって定着したんでしょう。
メキシコではわりとどこでも食べられるので、ちょっと小腹がすいた時にでもどうぞ。