カラス-カラスkaras-karasとはインドネシア語で小麦粉や米粉を使って作った揚げクッキーのこと。このクッキーは黒米の粉を砂糖と水で練った生地を、細い絞り出し器やビニールなどに入れて丸形に落とし込んだあと、二つに折り、さらにフォーチュンクッキーの様に少しくぼみを付けた三日月型に整形してから油で揚げてあります。
甘さは控えめ。噛むとガリガリと威勢のいい音が出るかりんとうのような味わいのお菓子です。
インドネシアの離島の揚げクッキー
生地を細く細かく麺上に絞り出しながら重ねて整形するため、生地の隅々まで油が行き渡り、カリッカリに揚げあがる。
粉っぽさもみじんも残らない上に油切れもよいのでしつこくない。
とことん水分が抜けているからか簡単に湿気らないのも特徴的。
(密封されてないのに1週間後に食べてもバリバリでした。)
購入したのはインドネシアマルク諸島の島のひとつバンダ島。
バンダ島の名物であるナツメグやケナリ、芋を使った手作り菓子がバンダネイラの町の目抜き通りにいくつか並びます。
特徴的なのは黒米を使ったお菓子が多いことでしょうか。
「あれ?黒砂糖で味付けしたのかな?」と思ったくらい。
なんだか素朴で香ばしい香りを放つのです。
そして、熱帯のお菓子=甘いというイメージを覆すかの様に全て甘さがとっても控えめな仕上がりにしてあるのです。
チュチュと呼ばれる黒米のパンケーキの甘さは薄皮饅頭の皮くらい。
つまり日本なら、この饅頭の中に甘いあんこを投入するってわけですよ。
お母さん手作りの蒸しパンぽい。(ばあちゃんの手作りだけど。)
ところでこのバンダ島は、ナツメグなどのスパイスで有名な島です。
かつては中国やアラブとの貿易で栄え、オランダ、イギリスに侵略され、さらにオランダがいたから日本軍まで攻め入ったという・・・。
インドネシアの地図では、相当大きな地図じゃないと載ってないし、載っていても「点」。そんなちいこい島です。
カラスカラスっていうネーミングといいカラスの羽みたいな形と良い、日本人が関わってそうだと思うのは私だけでしょうか?
少なくともカラスカラスという言葉が先にあったとしても、形には口を出してそうな・・・。
だって、カラスっぽい!このクッキー。(根拠はありません。)
ちなみにインドネシアの標準語ではカラスはガガッgagakといいます。
お菓子はクエkue。「クエ・カラスカラス」なんつって、愛嬌ありますね。
クェックェックエちょこ×~るぅ~を彷彿させます。(←古い?)