炸zháは揚げる、鶏翅jīchìは鶏の手羽先を指す中国語です。南乳nánrǔは別名で腐乳とか豆腐乳とも呼ばれる中国由来の食品で、豆腐に麹をつけ、塩水中で発酵させたものです。鶏の手羽先を腐乳や醤油などの調味料につけ込んだものを揚げたもので、外側はパリパリ、中はしっとりジューシーな仕上がり。
南乳の風味が効いた甘辛い味付けとしっとりと柔らかな肉が味わい深く、食べ出すと止まらない味。台湾ビールが進みますよ。
発酵調味料につけ込んだ柔らか肉の手羽先です。
ちょっと前、日本でも塩麹がはやりました。
塩麹に魚や肉を漬け込んでおくと、タンパク質がアミノ酸に分解され、うまみを感じたり、柔らかくなり、消化吸収を助けたりしますが、おそらく南乳も同じ働きをするのだと思われます。
名古屋の手羽先に似た感じですが、それより調味料は控えめ。
南乳のおかげでうまみが増すので調味料が少なくて済むのかも?
ちなみに沖縄に豆腐ようという食材がありますが、これはこの南乳が由来と言われています。
南乳は塩水中で発酵させますが、豆腐ようは泡盛につけ込みます。
豆腐ようは爪楊枝で削りながらちびちびとつまみに食べるイメージですが、
調味料として料理に使うのもありかもしれませんね。
鮮定味
住所:台北市中山区長安東路一段67号 tel:02-2567-3331
HP URL:http://www.tw-sdw.com/
台北の熱炒が集まる界隈にある飲み屋さん。地元の人に人気でいつも賑わっています。
台湾は飲酒人口が元々少ない上に一人で飲むという人も皆無なので、一人で行くとかなり奇異な目で見られることを覚悟で(笑)
ただ、一皿の量が少ないので、少人数の場合、こういう店の方がいろいろ頼めて楽しいです。
日本語メニューもあるので、漢字でメニューを読み解けなくても安心して料理が頼めます。