山豚肉shāntúnròuは猪の肉、烤kǎoは焼くという中国漢字で、直火であぶり焼きにすることを言います。猪肉を直火であぶった肉を香xiāngを良くする(=この場合は香ばしく焼くという意味)料理で、脂がたっぷりのった猪の肉を表面は香ばしくパリパリに、中はジューシーに直火焼きにして、生ニンニクやみじん切りにしたニンニク入りの酢に付けたりしながら食べます。
甘くとろけるような脂の味が強いので、ニンニクの辛みや酢のさっぱりした味があることで、くどくなく、さっぱりと食べきることができる。酒の肴としても、ご飯のお供としても実にぴったりの野味あふれる料理です。
イノシシってこんなに美味しかったっけ?日本とは違うのかな。
この料理は台湾の原住民が暮らす部落の食堂で食べたものです。
原住民とは17世紀に中国大陸から漢人が渡ってくるより前から台湾に暮らしていた人々の総称です。
彼らは山で猟をしたり、山菜などを採って暮らしていました。
そして、昔は冷蔵保存がきかなかったため、塩や穀物を用いて発酵させて塩漬けイノシシ肉を作っていました。
現在、食堂などで食べさせてもらえる肉はそれほど塩辛くないので、塩漬けにはしていないと思いますが、塩味はしっかりしています。
原住民だけが台湾に住んでいた時代は海岸沿いにも居住していましが、外部民族の侵攻により山間部に追いやられたりしたので、現在では山間部に原住民の部落が多く、山に行くと彼らの郷土の味を味わえる確率が高くなります。
猪の肉の焼肉は定番中の定番です。
脂がギトギトの肉をかじって酒をぐびりとやり、時々生にんにくをかじる。
酒は是非とも米酒で!!
日本で手に入る材料でやるとすると、皮付きの豚バラ肉の塊と米焼酎ですかね。
石板山猪肉 [豚の石板焼き]もほとんど同じですが、別ページにしてしまった。
違いはあぶり焼きか石板焼きかってだけです。あしからず~。