モーレmoleとは唐辛子を入れた煮込み料理やソースのことをさします。ネグロnegroは黒いという意味。つまり真っ黒いいろのチョコレートソースがかかった料理です。
チョコレートは砂糖などを混ぜてお菓子として食べるのが定番の日本人にとって、
料理のメインに使うという発想自体がありませんが、その上で、見た目がホントに真っ黒くろすけ。
味が全く想像出来ませんが、モーレといえばメキシコを代表する料理として必ず紹介される定番です。
真っ黒いソースがチョコレートとは思えない。
モーレはメキシコ中部にあるプエブラで発祥した伝統料理ですが、この真っ黒いソースのモーレはオアハカの郷土料理です。
日本でも黒カレーの黒さを出すのにココアパウダーなどを利用しますが、その系統だと思ってもらえればよいかと。
普段お菓子として食べているチョコレートは糖分を加えているのであって、加えなければ確かに料理のコクを出すのに使えます。
注文したのは鶏むね肉ポジョのモーレ・ネグロです。
ソースは、肉かなにかできちんととっただしがきいています。
さらにほんのり鼻に抜けるカカオの香りがかぐわしい。
スパイスと木の実にチョコレートを加えることで、ほのかな甘みとコクがあるグレービーなソースに仕上がっており、見た目と想像とのギャップにまずびっくり。
真っ黒い液体の下の鶏肉らしき盛り上がりを分断すると、真っ白な鶏肉がお目見え。
ただ肉のかたまりそのものが出てくるのも意外ですが、一口食べてさらにびっくり。
まるでササミを食べているかの様に柔らかくて美味しい♪
ソースの味にとことんこだわっているのが西洋料理の流れだなぁとしみじみしました。
日本人としては、このソースを白いご飯にかけて食べたい。
わかりやすくおおざっぱにいえば辛くない黒カレーみたいなものなんです。
トルティージャみたいなペラペラのトウモロコシパンじゃ物足りない・・・。
見た目はあまり美しくありませんが、やっぱりオアハカに行ったらはずせない一品です。
でも、ぱっかりナイフを入れた後は、コントラストが綺麗ですよね。
La Casa de La Abuela おばあちゃんの家
オアハカの中心部ソカロの横にあるカフェLa Primaveraの上にあり、窓からソカロを見下ろしながら食事が出来る。ただし、どんなに店が空いていても窓側の席は二人以上!って断られます。
欧米文化が浸透した国は一人旅に厳しい。やなかんじ。
「高いけど味は一番いい」と薦められて行きましたが、正直、サービスは気分が悪い店だった。
向こうの感覚としては、一人で食事に来る方が非常識なんですかね~。
私以外にもいましたけどね。一人の人。